「フラット35」の記事一覧

  • フラット35で住宅ローンを組みたいときはどこに相談する?選び方と注意点を解説

    住宅ローンの選択肢として人気の高い「フラット35」。その魅力は長期固定金利で、将来の金利変動リスクを避けられる点にあります。しかし、具体的にどの金融機関や相談先を選べば良いのか、迷う方も多いのではないでしょうか。この記事では、銀行などの金融機関や、住宅ローン専門のアドバイザーなど、各相談先の特徴やメリットを比較し、最適な相談先を見つけるためのポイントを紹介します。 フラット35の相談先 フラット35について相談をするなら、主に以下のような選択肢があります。 銀行等の金融機関 不動産会社 住宅ローン専門の相談窓口 住宅金融支援機構 それぞれ詳しく見ていきましょう。 銀行等の金融機関 フラット35は、全国の金融機関が取り扱っている住宅ローン商品です。多くの金融機関では住宅ローンの無料相談窓口を設置しているため、フラット35について相談することも可能です。多くの場合は担当者に対面またはオンラインで相談できるので、疑問点をその場で解決できます。 金利や借入可能額、返済シミュレーション、借り入れの可否など、人に聞きながら具体的な相談をしたい場合は金融機関が向いているでしょう。 ただし、予約せずに来店すると、すぐに対応してもらえないこともあります。金融機関のホームページなどから事前に予約するとスムーズに対応してもらえます。 不動産会社 マイホームを建築・購入予定の不動産会社に、住宅ローンについて相談することも可能です。住宅購入者の多くは、住宅ローンの利用を想定しています。そのため、不動産会社は金融機関と提携し、購入希望者に対して住宅ローンの紹介を行っています。 不動産会社によっては、ファイナンシャルプランナー(FP)や住宅ローンアドバイザーなどの資格を持つ社員が在籍し、顧客からの相談に対応している場合もあります。 不動産会社の提携金融機関でフラット35を取り扱っていれば、商品内容や申込要件などの詳しい相談ができるでしょう。 住宅ローン専門の相談窓口 銀行や不動産会社以外に、住宅ローン専門の相談サービスを利用する方法があります。FP資格などを持つ専門家に、住宅ローンについて幅広く相談できるのが特徴です。多くの場合、無料で相談できます。 すでに銀行や不動産会社に問い合わせていても、その住宅ローンが自身に合っているかを確認するために、セカンドオピニオンとして活用してもよいでしょう。 住宅金融支援機構 住宅金融支援機構では、フラット35の電話相談サービスがあります。フラット35の商品内容や申込要件、借り換え、建物の検査手続きなどについて説明を受けることが可能です。 すぐに解決したい疑問があるとき、フラット35の基本的な仕組みを知りたいときなどに利用しましょう。 出典)フラット35「よくある質問・お問合せ」 フラット35の相談先を選ぶポイント フラット35の相談先は、住宅ローンに関する専門知識や相談対応の実績があるかを重視して選ぶとよいでしょう。可能であれば、インターネットなどで相談先の口コミや評判などの満足度を確認したうえで申し込むと安心です。また、相談方法やアクセスの利便性も判断材料となります。 最近では、店舗での対面相談だけでなく、ビデオ電話でのオンライン相談に対応しているケースもあります。来店するのであれば、今後の契約手続きも見据えてアクセスしやすい店舗を選びましょう。 フラット35の具体的な相談方法 フラット35(住宅ローン)の一般的な相談の流れは以下のとおりです。  ホームページなどから住宅ローン相談に申し込む 担当者からの質問に答える 担当者からアドバイス・提案を受ける 疑問点を聞き忘れることがないように、相談したいことを事前に整理しておきましょう。 また以下の書類を準備しておくと、借り入れの可否や借入可能額など、より具体的な提案やアドバイスを受けられます。 勤務先や年収などがわかる書類(源泉徴収票、確定申告書など) 物件内容がわかる書類(パンフレット、販売図面など) 相談した結果、フラット35で住宅ローンを組む場合は申し込みを行い、事前審査や本審査に進みます。 フラット35相談時の注意点 フラット35について相談する際は、事前に相談料について確認しておくことが重要です。 銀行等の金融機関や不動産会社、住宅ローン専門の相談窓口であれば、無料で相談できることが多いです。一方、金融機関や不動産会社に所属していないFPに相談する場合は、基本的に相談料が発生します。中立的なアドバイスを受けられますが、何度も相談すると費用負担が重くなる可能性があります。 また、相談先によってはアドバイスのみで、契約手続きに対応していない場合もあります。初めて住宅ローンを組むなら、相談から契約、借入後のフォローまでサポート体制が充実している相談先を選ぶと安心です。 まとめ フラット35で住宅ローンを組みたい場合、銀行等の金融機関や不動産会社、住宅ローン専門の相談窓口などで相談できます。相談前に疑問点などを整理し、源泉徴収票や物件資料などを準備しておくとスムーズです。 フラット35に興味があるなら、無理のない返済計画を立てるためにも自身に合った相談先を見つけましょう。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。 次に読むべき記事 ペアローンは離婚したらどうなる?よくある問題と対処法を紹介 住宅を購入する際にペアローンを組むことで、夫婦のどちらか一方が単独で住宅ローンを組むより借入額を増やせるなどのメリットがあります。しかし、ペアローンを組んだ夫婦が離婚する場合、自宅の扱いや住...

  • 住宅ローンの団体信用生命保険とは?保障内容や特約を解説

    金融機関で住宅ローンを組む場合、通常は「団体信用生命保険(以下、団信)」への加入を求められます。団信に加入すれば、住宅ローン契約者に万が一のことがあっても、家族にローンの返済を残さずに済むため安心です。 この記事では、住宅ローンの団信の仕組みと保障内容について解説します。 団体信用生命保険とは? 団信とは、住宅ローン契約者が死亡または所定の高度障害状態になったときに、住宅ローンが完済される保険です。契約形態は、債権者である銀行が保険契約者および保険金受取人となり、住宅ローン契約者(債務者)が被保険者となります。 住宅ローン契約者に万が一のことがあった場合、家族が返済に困るケースがあります。団信に加入していれば、保険金で住宅ローンが完済されるため、家族にローンのない家を残すことができます。 保険金が支払われることで、金融機関側としても債務の回収リスクが抑えられるため、多くの民間金融機関では、住宅ローン契約時に団信加入が必須となっています。 団体信用生命保険の保障内容と加入条件 団信の保障内容は金融機関によってさまざまです。死亡や高度障害に加えて、3大疾病などを保障するタイプもあります。また、団信加入には保険会社による審査があり、健康状態などの告知が必要です。 団信に加入できるのは、住宅ローンの新規借り入れまたは借り換えを行うタイミングに限られるため、どのタイプに加入するか慎重に判断する必要があるでしょう。 団体信用生命保険の保障内容 一般的な団信(以下、一般団信)では、契約者が死亡または所定の高度障害になった場合に保障されます。高度障害とは、両眼の視力や言語機能を永久に失った状態などを指します。また、一般団信に特約を付けることによって、保障内容を充実させることが可能です。 特約付き団信には次のようなものがあります。 特約の種類 詳細 がん がんに罹患し、所定の状態に該当した場合に保障される特約 3大疾病 3大疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞)に罹患し、 所定の状態に該当した場合に保障される特約 所定の身体障害状態 所定の身体障害状態(心臓ペースメーカーを装着している、 人工透析を受けているなど)に該当した場合に保障される特約 要介護状態 公的介護保険制度で要介護認定を受けた場合などに保障される特約 (要介護の条件は金融機関によって異なる) 基本的に、一般団信の保険料は金融機関が負担します。特約を付ける場合は、住宅ローン金利に上乗せするかたちで契約者(債務者)が負担することが一般的です。 団体信用生命保険の審査基準 団信に加入するには、保険会社に健康状態などを告知し、審査に通過する必要があります。団信の審査基準は公開されていませんが、一般的には年齢や職業、健康状態などをもとに審査が行われます。最も重要視されると考えられるのは健康状態です。 申込時点での健康状態(病気の有無)や健康診断の結果、過去の病歴など、一般的な告知事項についてできる限り正確に伝える必要があります。病歴を告知しなかったり、虚偽の告知を行ったりすると告知義務違反となり、保障を受けられなくなるため注意が必要です。 健康上の問題で一般団信に加入できない場合は、通常よりも引受範囲が広い「ワイド団信」を利用する方法もあります。高血圧などの持病で一般団信に加入できなくても、ワイド団信であれば加入できる可能性があるでしょう。保障内容は一般団信と変わりませんが、保険料として住宅ローン金利に一定幅が上乗せされるのが一般的です。 出典)公益財団法人生命保険文化センター「団体信用生命保険について知りたい」 住宅金融支援機構の新機構団体信用生命保険 新機構団体信用生命保険(以下、新機構団信)とは、全期間固定金利型の住宅ローン「フラット35」で利用できる住宅金融支援機構の団信です。加入者が死亡または所定の身体障害状態となった場合、以後のローン返済は不要となります。 新機構団信の保障内容については、以下の記事で詳しく解説しています。 関連記事はこちらフラット35の新機構団信と一般団信の違いとは?保障内容と3大疾病保障について解説 民間金融機関の住宅ローンとは異なり、加入は任意です。新機構団信なしのフラット35に比べて、融資金利は+0.20%となります。 出典) ・住宅金融支援機構「新機構団体信用生命保険制度のご案内」 ・フラット35「健康上の理由その他の事情で新機構団信制度に加入しない場合も、【フラット35】は利用できますか。Q&A番号:599」 新機構団体信用生命保険の審査基準 新機構団信の加入要件は次の2つです。 「新機構団体信用生命保険制度申込書兼告知書」の記入・入力日現在、満15歳以上満70歳未満であること 幹事生命保険会社の加入承諾があること 一般団信と同じく健康状態などについて告知を行い、保険会社の審査に通過する必要があります。なお、住宅金融支援機構にはワイド団信の取り扱いはありません。 前述のとおり、フラット35は団信加入が任意のため、団信に加入できなくても借り入れは可能です。ただし、万が一のときに返済できなくリスクが高まります。必要に応じて、民間生命保険会社の引受基準緩和型の死亡保険を検討するとよいでしょう。 出典)住宅金融支援機構「新機構団信の加入要件・保障内容」 新3大疾病付機構団信とデュエット(ペア連生団信) フラット35では、基本プランである新機構団信のほかに以下2つのプランが用意されています。 新3大疾病付機構団信 デュエット(ペア連生団信) 新3大疾病付機構団信は、死亡・所定の身体障害状態に加えて3大疾病が原因で一定の要件に該当したとき、公的介護保険制度に定める要介護2以上の状態になったときなども以後のローン返済が不要となります。融資金利は、新機構団信付きの融資金利+0.24%です。 ペア連生団信は、夫婦で連帯債務者となる場合に利用できる団信です。夫婦のどちらかに万が一のことがあった場合、住宅の持分や返済割合にかかわらず、以後のローン返済が不要となります。融資金利は、新機構団信付きの融資金利+0.18%です。 出典)住宅金融支援機構「新機構団信の加入要件・保障内容」 団体信用生命保険の保険料は生命保険料控除の対象外 生命保険料控除は、保険金受取人が「自己または配偶者その他の親族」である生命保険契約などが対象となります。 団信の保険金受取人は、債権者である金融機関です。そのため、住宅ローン契約者が団信の保険料を負担しても、生命保険料控除を受けることはできません。 出典)住宅金融支援機構「特約料は生命保険料控除の対象にはならないのですか?Q&A番号:173」 まとめ 団信は、住宅ローン契約者に万が一のことがあったときに、保険金でローンが完済される保険です。多くの金融機関では、住宅ローン契約時に団信加入が必須となっています。健康上の問題で一般団信への加入が難しい場合は、通常よりも引受範囲が広いワイド団信であれば加入できるかもしれません。 また、団信加入が任意のフラット35を利用するのも選択肢の一つです。その場合はリスクへの備えとして、民間生命保険会社の引受基準緩和型の死亡保険などへの加入を検討しましょう。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。 次に読むべき記事 フラット35は団信なしだと金利はどれくらい変わる?注意点も解説 一般的に住宅ローンを組む時は、団体信用生命保険(以下「団信」という)の加入が必要となります。しかし、住宅金融支援機構の提供するフラット35は団信が任意加入です。団信なしの場合、フラット35の...

  • フラット35の金利引き下げメニューについて詳しく解説

    フラット35には、家族構成や住宅の性能などに応じて利用できる金利引き下げメニューがあります。最大で年1.0%の金利引き下げを受けられるため、住宅ローンの返済負担の軽減が期待できます。 この記事では、フラット35の金利引き下げメニューの仕組みについて解説します。 フラット35とは フラット35とは、住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利の住宅ローンです。全国300以上の提携金融機関が取り扱っており、最長35年間の固定金利で融資を受けられます。借入時に毎月の返済額や総返済額が確定し、資金計画を立てやすいのがメリットです。 フラット35の詳細については、以下の記事をご確認ください。 関連記事はこちらフラット35とは?メリット・デメリットを解説 フラット35の金利引き下げメニューとは フラット35では、以下4つの商品プランに該当する場合に金利引き下げの対象となります。 家族構成 住宅性能 維持保全(管理・修繕) 地域連携(エリア) 各商品で該当する項目を選択すると、条件によってポイントが加算されます。そのポイントの合計に応じて金利引き下げの内容が決まる仕組みです。 1ポイントにつき当初5年間の金利が年0.25%引き下げられ、金利引き下げ幅は年1.00%が上限です。たとえば、合計5ポイントの場合、当初5年間は年1.00%、6~10年目は年0.25%の金利引き下げとなります。 出典)住宅金融支援機構「2024年2月より金利引下げメニュー変更のお知らせ」 フラット35の金利引き下げメニューの決まり方 フラット35の金利引き下げメニューの全体像は以下のとおりです。 ※1 借入申込時に夫婦(法律婚、同性パートナーおよび事実婚の関係をいいます。なお、婚約状態の方は対象外です。)であり、夫婦のいずれかが借入申込年度の4月1日において40歳未満である世帯をいいます。 ※2 借入申込年度の4月1日において18歳未満である子(実子、養子、継子および孫をいい、胎児を含みます。ただし、孫の場合はお客さまとの同居が必要です。また、別居しているこどもの場合は、お客さまが親権を有していることが必要です。)をいいます。 ※3 地方移住支援型のみを利用する場合は、上記によらず当初5年間年▲0.6%となります。 出典)住宅金融支援機構「2024年2月より金利引下げメニュー変更のお知らせ」 ここでは、ポイントの積算対象となる4つのメニューの内容を確認していきましょう。 家族構成 家族構成に関するメニューとして、「フラット35子育てプラス」があります。 フラット35子育てプラスとは、子育て世帯または若年夫婦世帯を対象に、子どもの人数などに応じて一定期間金利を引き下げる制度です。家族構成に応じて、以下のようにポイントが加算されます。 家族構成 加算ポイント数 若年夫婦世帯または子ども1人 1ポイント 子ども2人 2ポイント 子ども3人 3ポイント 子どもN人 Nポイント 若年夫婦世帯とは、夫婦(法律婚、同性パートナーおよび事実婚の関係をいいます。なお、婚約状態の方は対象外です。)であり、いずれかが借入申込年度の4月1日において40歳未満である世帯です。 子どもは借入申込年度4月1日において18歳未満である場合に限ります。フラット35子育てプラスの詳細は、以下の記事をご確認ください。 関連記事はこちらフラット35子育てプラスとは?金利引き下げの条件や注意点を解説 住宅性能 住宅性能に関するメニューは、「フラット35S」と「フラット35リノベ」の2つがあります。 フラット35Sとは、フラット35の申込者が長期優良住宅などの質の高い住宅を取得する場合に一定期間金利を引き下げる制度です。住宅の技術基準レベルが高い順に「ZEH」「金利Aプラン」「金利Bプラン」の3種類があります。加算ポイントは以下のとおりです。 住宅の技術基準レベル 加算ポイント数 フラット35S(ZEH) 3ポイント フラット35S(金利Aプラン) 2ポイント フラット35S(金利Bプラン) 1ポイント 出典)住宅金融支援機構「【フラット35】S 金利引下げメニュー(2025年3月31日までの申込受付分に適用)」 フラット35リノベとは、中古住宅の購入とあわせて一定の要件を満たすリフォームを実施する場合に一定期間金利を引き下げる制度です。リフォーム工事後の住宅要件に応じて「金利Aプラン」「金利Bプラン」の2種類があります。加算ポイントは以下のとおりです。 住宅の技術基準レベル 加算ポイント数 フラット35リノベ(金利Aプラン) 4ポイント フラット35リノベ(金利Bプラン) 2ポイント 出典)【フラット35】リノベ「金利引下げメニュー(2025年3月31日までの申込受付分に適用)」 長期優良住宅やZEH住宅などを取得する場合、中古住宅を購入してリフォームをする場合は、フラット35Sまたはフラット35リノベが適用されるかを確認しましょう。なお、金利AプランとBプランは住宅の技術基準が異なり、Aプランはより厳しい基準をクリアする必要があります。 関連記事はこちらフラット35Sとは?種類や金利、利用条件について解説 維持保全(管理・修繕) 維持保全に関するメニューは、「フラット35維持保全型」があります。 フラット35維持保全型とは、維持保全・維持管理に配慮した住宅を取得する場合に一定期間金利を引き下げる制度です。対象住宅に応じて以下のポイントが加算されます。 対象住宅 加算ポイント数 長期優良住宅 1ポイント 予備認定マンション※1 1ポイント 管理計画認定マンション※2 1ポイント 安心R住宅※2 1ポイント インスペクション実施住宅※2 1ポイント 既存住宅売買瑕疵保険付保住宅※2 1ポイント ※1 新築マンションのみ ※2 中古住宅のみ 出典)住宅金融支援機構「【フラット35】維持保全型 利用要件」 性能に関するメニューでフラット35リノベを選択する場合、フラット35維持保全型は利用できないので注意しましょう。 地域連携(エリア) 住宅金融支援機構と地方公共団体が連携しているエリアで住宅を取得する場合は、「フラット35地域連携型」や「フラット35地方移住支援型」が利用できる可能性があります。 フラット35地域連携型は地方公共団体による補助金、フラット35地方移住支援型は地方公共団体による移住支援金とあわせることで、借入金利を一定期間引き下げる制度です。エリアに応じて以下のポイントが加算されます。 エリア 加算ポイント数 フラット35地域連携型(子育て支援) 2ポイント フラット35地域連携型(空き家対策) 2ポイント フラット35地域連携型(地域活性化) 1ポイント フラット35地方移住支援型 2ポイント 住宅金融支援機構と連携している地方公共団体は、フラット35のホームページで確認可能です。 出典) ・住宅金融支援機構「【フラット35】地域連携型を連携している地方公共団体」 ・住宅金融支援機構「【フラット35】地方移住支援型」 フラット35における金利引き下げメニューの事例 具体例として、以下の条件でフラット35を申し込む場合に利用できる金利引き下げメニューを確認しましょう。 <条件> 家族構成 夫(32歳)、妻(30歳)、 子ども2人(3歳、1歳) 購入する住宅 中古戸建て ※フラット35リノベ(金利Aプラン)の対象 フラット35の借入金利 年1.860%※ ※借入金利:借入期間21年以上35年以下、融資率9割以下(2024年12月) 子ども2人で2ポイント、フラット35リノベ(金利Aプラン)で4ポイント加算されるため、合計6ポイントです。当初5年間は年1.00%、6~10年目は年0.50%の金利引き下げを受けられます。金利引き下げのイメージは以下のとおりです。 出典)住宅金融支援機構「【フラット35】 金利引下げ内容確認」 フラット35の金利引き下げ内容の詳細は、フラット35のホームページで確認できます。 まとめ フラット35の借入金利がどれぐらい下がるかは、自分で調べることもできます。しかし、金利引き下げメニューは複数あるため、フラット35の取扱金融機関に相談するのが確実です。フラット35を利用するなら、取扱金融機関で実際に適用される金利を確認してみましょう。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。 次に読むべき記事 フラット35の金利引き下げメニューについて詳しく解説 フラット35には、家族構成や住宅の性能などに応じて利用できる金利引き下げメニューがあります。最大で年1.0%の金利引き下げを受けられるため、住宅ローンの返済負担の軽減が期待できます。 この記...

  • フラット35の新機構団信と一般団信の違いとは?保障内容と3大疾病保障について解説

    住宅ローンを利用する際、一般的に金融機関から団体信用生命保険(以下、団信)への加入を求められます。フラット35の新機構団体信用生命保険(以下、新機構団信)と民間金融機関の一般的な団信(以下、一般団信)では、保障内容にどのような違いがあるのでしょうか。 この記事では、新機構団信と一般団信の保障内容、3大疾病保障について詳しく解説します。 団体信用生命保険とは 団信とは、住宅ローン契約者が死亡または高度障害(所定の身体障害状態)となった場合に、以後の住宅ローン返済が不要となる生命保険です。家計を支えている契約者の死亡などにより住宅ローンが返済できなくなると、残された家族は自宅に住み続けられなくなってしまいます。 そのようなときに団信に加入しておけば、契約者に万が一のことがあっても、保険金で住宅ローンが完済されるため安心です。 多くの民間金融機関では、団信加入が住宅ローンの利用条件となっています。団信に加入するには健康状態を告知し、保険会社の審査に通過する必要があります。 団信の種類と保障内容 団信は、民間金融機関の「一般団信」とフラット35(住宅金融支援機構)の「新機構団信」の2種類があります。それぞれの保障内容を確認していきましょう。 一般団信の保障内容 一般団信では、住宅ローン契約者が死亡または高度障害となった場合はローン残高が0円となり、以後の返済は不要となります。これが団信の基本的な保障内容といえるでしょう。 高度障害については、金融機関によって詳細は異なり、たとえば次のような基準を設けている金融機関があります。 <一般的な高度障害状態> 両眼の視力を全く永久に失ったもの 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの 中枢神経系または精神に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの 胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの 両上肢とも、手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの 両下肢とも、足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの 1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの 原則として団信加入が住宅ローンの利用条件になっているため、一般団信の保険料は金融機関が負担するケースが一般的です。 一方で、がんを含む3大疾病などの保障を特約として付加できる場合もありますが、この特約の保険料については、住宅ローン金利に上乗せするかたちで契約者が負担することが一般的です。 新機構団信の保障内容 フラット35の買取型を利用して住宅ローンを組む場合は、住宅金融支援機構が提供する新機構団信に加入することが可能です。0.2%の上乗せ金利で新機構団信に加入できます。民間金融機関の住宅ローンとは異なり、新機構団信への加入は任意となります。 p { line-height: 3.0; font-size: 16px; } 出典)住宅金融支援機構「新機構団体信用生命保険制度のご案内」 基本プランである新機構団信のほかに、保障内容をさらに充実させた「新3大疾病付機構団信」、連帯債務の夫婦向けプランの「ペア連生団信」も用意されています。融資金利は、新3大疾病付機構団信が新機構団信付きに0.24%、ペア連生団信は新機構団信付きに0.18%の上乗せとなります。 なお、フラット35の保証型でローンを組む場合は、新機構団信ではなく一般団信に加入します。 新機構団信の身体障害の認定基準 一般団信では、保険金支払いの条件として「高度障害」が設定されていますが、新機構団信では身体障害者福祉法に基づき、所定の「身体障害状態」と認定された場合に保険金が支払われます。新機構団信の保険金支払い基準は、以下のとおりです。 <保障内容の概要> 次のいずれかの場合に、保険金が支払われます。 死亡したとき 身体障害者福祉法に定める障害の級別が1級または2級の障害に該当し、身体障害者手帳の交付を受けたとき※ ※〈身体障害状態の例〉 例えば…ペースメーカーを植え込み、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されている(身体障害認定1級) 例えば…人工透析を受けており、自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されている(身体障害認定1級) ・満80歳の誕生日の属する月の末日まで保障されます。 ・連帯債務者であるご夫婦ふたりで「デュエット」(ペア連生団信)に加入できます。 出典)住宅金融支援機構「新機構団信の加入要件・保障内容」 身体障害者手帳1級・2級の交付基準は以下のとおりです。 出典)厚生労働省「身体障害者障害程度等級表」 先ほど紹介した一般団信の高度障害と比べると、新機構団信で認定される身体障害認定はより広い範囲のリスクに対応しています。 例えば視力に関して、一般団信の例では「両眼の視力を完全に失ったもの」が対象ですが、新機構団信の2級では、以下の条件も認定対象となります。 両眼の視力の合計が0.02以上0.04以下である場合 両眼の視野がそれぞれ10度以内であり、かつ両眼による視野について視能率による損失率が95%以上である場合 新機構団信と一般団信の3大疾病保障の違い 3大疾病とは、がん、急性心筋梗塞、脳卒中の3つの病気を指します。団信に3大疾病保障を付けることで、これら3つの病気になった場合に保険金が支払われ、住宅ローンが完済されます。 住宅金融支援機構の新3大疾病付機構団信は、3大疾病が原因で一定の要件に該当したときに加えて、公的介護保険制度における要介護2以上の状態(または所定の要介護状態)に該当したときも保障されます。 出典)住宅金融支援機構「新3大疾病付機構団信の加入要件・保障内容」 公的介護保険制度における、要介護度別の状態像は以下のとおりです。 要介護1 要支援状態から、手段的日常生活動作を行う能力がさらに低下し、部分的な介護が必要となる状態 要介護2 要介護1の状態に加え、日常生活動作についても部分的な介護が必要となる状態 要介護3 要介護2の状態と比較して、日常生活動作及び手段的日常生活動作の両方の観点からも著しく低下し、ほぼ全面的な介護が必要となる状態 要介護4 要介護3の状態に加え、さらに動作能力が低下し、介護なしには日常生活を営むことが困難となる状態 要介護5 要介護4の状態よりさらに動作能力が低下しており、介護なしには日常生活を営むことがほぼ不可能な状態 出典)厚生労働省「介護保険制度における要介護認定の仕組み」 既に身体障害者手帳を持っている場合、または既に要介護認定を受けている場合でも、新機構団信に加入できる場合があります。 民間金融機関の団信では、要介護保障が特約として提供されているケースがあり、その基準や保障範囲が異なることがあります。 出典)住宅金融支援機構「既に身体障害者手帳を持っている場合、または既に要介護認定を受けている場合でも、新機構団信制度に申込みできますか?Q&A番号:3403」 まとめ 民間金融機関の一般団信は原則加入が必要です。死亡または高度障害となったときに保険金が支払われ、住宅ローンが完済されます。 一方、フラット35の新機構団信は任意加入です。死亡時に保険金が支払われるのは同じですが、高度障害ではなく、所定の身体障害状態となった場合に保障されます。一般団信の高度障害に比べると、新機構団信の身体障害はより広いリスクに対応しています。 また、どちらも3大疾病保障はありますが、新機構団信は要介護2以上の状態も保障対象となるのが特徴です。 フラット35と民間金融機関の住宅ローンをどちらにするか迷ったら、金利や融資条件だけでなく、団信についても比較検討してみてはいかがでしょうか。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。 次に読むべき記事 フラット35の審査基準を徹底解説! フラット35は、住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利の住宅ローンです。借入時に返済終了までの金利が確定するため、返済計画を立てやすく、金利変動リスクへの備えとなります。ただし、フラット3...

  • フラット50とは?メリット・デメリットや条件について解説

    フラット50は、最長50年の借り入れが可能な全期間固定金利の住宅ローンです。一般的に住宅ローンの借入期間は最長35年ですが、フラット50ならより長期の借り入れが可能です。この記事では、フラット50の概要や条件、メリット・デメリットについて解説します。 フラット50の概要 フラット50とは、長期優良住宅を取得する場合に利用できる、最長50年の全期間固定金利の住宅ローンです。一般的な住宅ローンよりも借入期間が長い分、月々の返済額を抑えることができます。 出典)フラット35「【フラット50】」 また、借入時に返済終了までの適用金利と返済額が確定し、金利上昇リスクを回避できる点も特徴です。 関連記事はこちら長期優良住宅とは?認定制度の概要やメリット・デメリットを解説 フラット50の対象となる住宅・技術基準 フラット50は長期優良住宅であることに加えて、フラット35の技術基準に適合している住宅が借り入れの対象です。 フラット35では、新築住宅と中古住宅でそれぞれ技術基準が定められています。物件検査に合格し、技術基準に適合した住宅であることを証明する「適合証明書」を取得したうえで、取扱金融機関へ借り入れの申し込みをしなくてはなりません。 出典)【フラット50】及び金利引継特約付き【フラット35】の技術基準の概要(新築住宅) フラット35の適合証明書や住宅の技術基準については、以下の記事で詳しく解説しています。 関連記事はこちらフラット35を利用するために必要な適合証明書とは? フラット50の利用条件と特徴 フラット50の主な特徴として、住宅金融支援機構は次の4つを挙げています。 最長50年の全期間固定金利 長期優良住宅取得時に利用可能 住宅ローン付きで売却が可能 フラット35またはフラット20との併用が可能 最長50年の借入期間を選択できるのは、申込時に30歳未満の人が対象です。30歳以上の人は、「80歳-申込時の年齢(1年未満切上げ)」が借入期間の上限となります。申込時の年齢が35歳であれば、借入期間は最長44年です。 また、長期優良住宅の特徴として、返済中に住宅を売却する場合、買主は売主が利用していた借入金利のままフラット50の債務を引き継ぐことができる「金利引継特約」を利用できます。 詳しくは以下の「フラット35のさまざまな優遇制度」の中で解説しています。 関連記事はこちらフラット35とは?メリット・デメリットを解説 また、住宅金融支援機構ではフラット50の借入額は物件価格の9割が上限ですが、フラット35またはフラット20を併用すれば、物件価格までの借り入れを希望することが可能としています。 出典)フラット35「【フラット50】」 フラット50への借り換え 既存の住宅ローンからフラット50への借り換えも可能です。借入額は100万円以上8,000万円以下(1万円単位)で、「借換対象となる住宅ローンの残高」または「住宅金融支援機構による担保評価額の200%」のいずれか低い額が上限となります。 なお、借入期間は既存の住宅ローンの借入開始時点から数えて、最長で50年となります。 出典)【フラット35】借換融資のご利用条件 フラット50のメリット・デメリット フラット50には、以下のようなメリットとデメリットがあります。 メリット フラット50やフラット35を申し込むには、次の総返済負担率(年収に占める年間合計返済額の割合)の基準を満たす必要があります。 年収 400万円未満 400万円以上 総返済負担率 30%以下 35%以下 出典)住宅金融支援機構「フラット50」 返済期間が長くとれるフラット50では、フラット35と比較すると総返済負担率が小さくなります。そのため、35年では基準を満たせなくても、50年ならより高額な物件の借り入れが可能になるかもしれません。 例えば、以下の条件で借入期間を50年と35年で比較すると総返済負担率(小数点第三位以下切り捨て)の違いは下表のようになります。 年収:500万円 借入希望額:5,000万円 適用金利:1.960%(50年)、1.860%(35年) 返済方法:元利均等返済 フラット50 フラット35 借入期間 50年 35年 総返済負担率 31.39% 38.89% 年収500万円の人がフラット35を借りる場合は、総返済負担率35%以下の基準を超えてしまいますが、フラット50の場合は返済期間が長くなるため総返済負担率は35%以内に収まります。 そのため、フラット50を利用すれば、現在の年収ではローンを組むことが難しい高額な物件でも、購入の可能性が広がり、理想の住環境を手に入れられるかもしれません。 デメリット フラット50は、借入期間を長くできる一方で、その他の条件が同一であれば総返済額が増加します。これは、借入期間が長期化すると月々の返済額に占める利息の割合が増加し、元金の償還が遅くなるためです。 また、フラット20やフラット35に比べると金利が高いのもデメリットです。新機構団信付きの借入金利水準は、「最新の金利情報:長期固定住宅ローン【フラット35】」をご確認ください。 フラット50を利用した場合の返済シミュレーション ここでは、フラット50を利用した場合の返済シミュレーションを2つ紹介します。 ケース①フラット50とフラット35の毎月の返済額の比較 満29歳の人が3,000万円を借り入れる場合、フラット50とフラット35の返済シミュレーション結果はそれぞれ以下のとおりです。 フラット50 フラット35 適用金利 年1.960% 年1.860% 借入期間 50年 35年 月々の返済額 78,476円 97,236円 総返済額 47,129,266円 40,880,660円 完済時年齢 80歳 65歳 ※前提条件:2024年12月1日時点で試算。元利均等返済、ボーナス返済なし、2024年12月の最も多い金利(融資率9割以下) 月々の返済額はフラット35が約9.7万円であるのに対し、フラット50は約7.8万円に抑えられます。一方で、総返済額はフラット50のほうが約620万円増え、完済時年齢は80歳となります。 ケース②購入と賃貸の比較 新築住宅に賃貸で住む場合の家賃相場は、物件価格に対する「収益利回り」を基に算出されます。収益利回りは物件の価格に対する年間家賃収入の割合を指し、ここでは収益利回りを5%と10%の場合で見ていきます。 <5%の場合> 年間家賃収入 3,000万円 × 5% = 150万円 月額家賃 150万円 ÷ 12 = 12.5万円 <10%の場合> 年間家賃収入 3,000万円 ×10% = 300万円 月額家賃 300万円 ÷ 12 = 25万円 上記のとおり、賃貸で毎月12.5万円~25万円の家賃を支払うよりも、前述のフラット50を利用することで毎月の返済額は4.7万円~17.2万円も安く抑えることができます。 さらに、フラット50は賃貸と比較した際に次のようなメリットもあります。 賃貸物件よりも優れた物件への入居可能性 住宅ローン控除による税負担の軽減 長期固定金利による安心感 住環境の安定性と自由度 以上のように、フラット50を活用することで、賃貸と比較して毎月の住居費を抑えられるだけではなく、さまざまなメリットを享受できます。住宅ローン控除などの税制優遇措置を受けることで、さらに経済的な負担を軽減しながら理想の住まいを実現できる可能性が広がります。 また、フラット50は、将来の住み替えを視野に入れて若い世代が利用する手段としても有効です。フラット50を活用すれば、優良物件に安価で住みながら、ライフステージの変化や資産状況に応じて柔軟に住み替えを検討できる可能性が広がります。 ただし、将来売却しやすい物件や立地なのかを考えて購入することが重要です。新築住宅は価格が下落しやすい傾向にあるため注意しましょう。 まとめ フラット50は、長期優良住宅を対象とした最長50年の全期間固定金利の住宅ローンです。借入期間が長くとれるため、フラット35よりも月々の返済額を抑えることができます。長期優良住宅を取得する予定があるなら、フラット50を検討してみてはいかがでしょうか。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 次に読むべき記事 親子リレーローンとは?メリット・デメリットと注意点を解説 親子リレーローンは、親子二世代にわたって返済する仕組みの住宅ローン商品です。親子リレーローンを利用することで、単独でローンを組むより借入金額を増やせる可能性があります。一方で、親子リレーロー... 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。

  • 50年ローンはやばい?利用する際のポイントを解説

    一般的に住宅ローンの返済期間は最長35年とされていますが、近年最長50年の住宅ローンを提供する金融機関が増えてきています。50年ローンはリスクが高いといった声もありますが、本当に利用を避けるべきなのでしょうか。 この記事では、50年ローンができた背景と「やばい」と言われる理由、利用する際のポイントを解説します。 50年ローンができた背景 最長50年の住宅ローンができた背景には、住宅価格の高騰があります。以下は、国土交通省が公表している不動産価格指数の推移です。 出典)国土交通省「不動産価格指数(令和6年5月・第1四半期分)P.2」 2010年平均を100(基準)としたとき、令和6年(2024年)5月分の数値は住宅地116.1、戸建住宅115.8、マンション(区分所有)201.0です。いずれも上昇傾向にあり、マンションにいたっては約2倍に上昇しています。 住宅価格の上昇が続いている主な要因は次の3つです。 2013年から続いてきた大規模な金融緩和政策 資材価格の高騰 高性能住宅の普及 日銀はデフレを脱却し、物価上昇率2%の目標を達成するためにマイナス金利政策などを実施してきました。金融緩和政策で金利が下がり住宅ローンを利用しやすくなったことで、不動産需要の拡大と価格高騰につながりました。 近年では、円安や原油価格の上昇などの影響で建築資材の価格が高騰しています。また、長期優良住宅やZEHなどの高性能住宅の普及が進んでいますが、断熱性や気密性を高める必要があるため、一般住宅よりも建築費用は高い傾向にあります。 このような要因で住宅価格は高騰しており、特に若年層は住宅取得へのハードルが上がっているのが現状です。 住宅ローンは、返済期間を伸ばすと毎月の返済負担を軽減することができます。年齢が若いほど長期のローンを組みやすいため、50年ローンは主に若年層をターゲットにした商品といえるでしょう。 出典)日本銀行「(参考)2013年以降の「量的・質的金融緩和」のもとでの金融政策」 50年ローンのデメリットとやばいと言われる理由 「50年ローンはやばい」と言われるのは、次のようなデメリットがあるからです。 50年間のライフプランは見通しが立てづらい 老後(定年後)も返済が続く 総返済額(支払利息)が増える 元金の減るスピードが遅い 返済期間が50年の場合、20代で借り入れても完済時年齢は70代となります。住宅ローンは計画的に返済を進めることが重要ですが、今後50年間にどのようなライフイベントを迎え、費用がいくらかかるかを予測するのは簡単ではないでしょう。約定返済のみだと定年後も返済が続くため、老後資金への影響も懸念されます。 住宅ローンは返済期間が長くなるほど支払利息が増え、結果的に総返済額も増えてしまいます。元金の減るスピードが遅くなるのもデメリットです。 フラット50とフラット35の条件比較 50年ローンの具体例として、住宅金融支援機構が提供するフラット50を見てみましょう。一般的なフラット35との比較表は以下のとおりです。 フラット50 フラット35 申込時の年齢 満44歳未満 満70歳未満 完済年齢 80歳まで 返済期間 36年~50年 21年~35年 借入金利 (2024年11月現在) 年1.940~2.410% (最頻金利:年1.940%) 年1.840~3.470% (最頻金利:年1.840%) 返済比率 年収400万円未満:30%以下 年収400万円以上:35%以下 物件種類 住宅金融支援機構が定める技術基準に適合する長期優良住宅 住宅金融支援機構が定める技術基準に適合する住宅 仮に「借入金額3,000万円、元利均等返済、ボーナス払いなし」で上記の最頻金利を適用すると、毎月の返済額と総返済額は以下のようになります。 フラット50 フラット35 融資金利 年1.940% 年1.840% 返済期間 50年 35年 毎月の返済額 7.9万円 9.7万円 総返済額 4,689万円 4,072万円 なお、フラット50の借入額は物件価格の9割までです。ただし、フラット35またはフラット20と併用すれば、物件価格までの借り入れも申し込みできます。 出典) ・フラット50「ご利用条件」 ・フラット35「ご利用条件」 ・フラット35「借入希望額から返済額を計算」 50年ローンの繰上げ返済のポイント 50年ローンの「総返済額が増加する」というデメリットは、繰上げ返済を行うことで軽減できます。 繰上げ返済は、返済期間を短縮する「期間短縮型」と、毎月の返済額を軽減する「返済額軽減型」の2種類があります。余裕があれば、支払利息の節約効果がより高い期間短縮型の繰上げ返済を行うのがおすすめです。 ただし、住宅ローン控除を受けている場合は、最大13年間の控除期間が終わってから繰上げ返済をしたほうが経済的なメリットがあるかもしれません。繰上げ返済で住宅ローンの年末残高が減ると、住宅ローン控除による税負担の軽減効果も減少してしまいます。 関連記事はこちら老後資金を確保するための住宅ローン返済術(60歳未満編) 50年ローンの返済が困難になった場合の対処法 50年ローンの返済が困難になった場合は放置せず、まずは金融機関に相談することが大切です。返済できない状況が一時的なものであれば、返済条件の見直しなどに応じてもらえるかもしれません。 滞納の解消が見込めない場合は、自宅の売却を検討することになります。フラット50の場合は、住宅ローン付きで売却が可能です。買主に債務や借入金利をそのまま引き継げる「金利引継特約」を利用できます。 関連記事はこちら住宅ローンを滞納したらどうなる?対処法も併せて解説 関連記事はこちらフラット35とは?メリット・デメリットを解説 50年ローンは使わないほうがいい? 50年ローンは毎月の返済額が下がり、返済比率が低くなるため、若年層でも借り入れがしやすい住宅ローンといえます。返済期間は長期にわたりますが、全期間固定金利であれば借入時に返済終了までの金利と返済額が確定するため、リスクを抑えられるでしょう。 収入が低い状態で50年ローンを借り、その後信用情報が良くなった際に他のローンに借り換えるという選択肢もあります。 住まいに対する価値観として、「賃貸で家賃を支払うならば、50年ローンを組んで持ち家を購入し、最終的に完済できればよい」という考え方もあるでしょう。同じ金額であれば、持ち家のほうが優れた物件に住める可能性もあります。 まとめ 住宅価格が高騰していますが、50年ローンなら毎月の返済額が減るため、収入がそれほど高くない若年層でも借りやすいでしょう。ただし、一般的な35年ローンに比べると総返済額が増加し、定年後も返済が続くことに注意が必要です。 50年ローンを利用する場合は繰上げ返済をうまく活用し、返済期間を短縮して総返済額を減らすことを検討しましょう。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。 次に読むべき記事 フラット35子育てプラスとは?金利引き下げの条件や注意点を解説 フラット35子育てプラスとは、子育て世帯や若年夫婦世帯に向けた新たな金利引き下げ制度です。一定の要件を満たすと子供の人数などに応じて金利が引き下げられるため、住宅ローンの負担軽減が期待できま...

  • 個人事業主が住宅ローンを借りる際のポイントを解説

    個人事業主は収入が給与所得者に比べて不安定であるため、住宅ローンの審査に通るか不安を感じる人もいるでしょう。金融機関の考え方や住宅ローンの特徴を理解すれば、個人事業主でも審査に通過する可能性を高めることができます。 この記事では、個人事業主が住宅ローンを借りる際のポイントや注意点を解説します。 個人事業主が住宅ローンを借りにくい理由 「個人事業主は住宅ローンを借りにくい」といわれる理由は、民間金融機関が申込者の収入の安定性を見るからです。返済が途中で滞ることがないように、申込者に安定収入があることを重視します。 一般的に、上場企業や公務員などの職業は安定していると評価される一方で、個人事業主などの自営業者は収入が不安定に見られる傾向にあります。 また、民間金融機関の収入や年収に対する見方も理由の一つです。通常、会社員は税込年収が基準ですが、個人事業主は収入から必要経費を差し引いた「所得」で判断されます。そのため、個人事業主はたとえ収入が高くても、経費を計上し所得が低いと審査が厳しくなる傾向にあります。 個人事業主が住宅ローンの審査で知っておきたいこと 個人事業主が住宅ローンの審査を受ける場合は、以下のポイントを押さえておくことが大切です。 収入ではなく所得で審査される 黒字経営が単年ではなく継続している 物件価格全額をフルローンで組めなくても頭金があれば借入可能な場合もある 税金、社会保険料などの支払遅延や未納がある場合は清算する 返済比率(総返済負担率)は他の借入額も含まれる 継続した安定収入があることを証明するために、複数年にわたって黒字経営が続いていることが求められます。会社員は給与天引きで税金や社会保険料を納めますが、個人事業主は自分で支払うため、支払遅延や未納がないか確認しておくことも重要です。 なお、不動産投資をしている場合は、収益不動産からの収入やその返済に対する見方が金融機関によって異なるので、事前に確認しておくとよいでしょう。 フラット35なら個人事業主でも利用しやすい フラット35は、民間金融機関の住宅ローンに比べると個人事業主でも利用しやすいといえます。理由は以下のとおりです。 事業年数の指定がない 総返済負担率の基準は前年度収入のみで判断される フラット35は「業歴〇年以上」のような事業年数の指定がないため、独立してそれほど年数が経過していなくても申し込みが可能です。 フラット35の年収条件は「年収400万円未満は総返済負担率30%以下、年収400万円以上は総返済負担率35%以下」です。個人事業主は所得金額が基準となりますが、複数年の平均ではなく前年分で判断されます。必ず借りられるわけではありませんが、申込要件を満たせば審査に通過できる可能性は高まるでしょう。 たとえ個人事業主でも基本的な審査内容は会社員と変わりません。ただし、前年および前々年の納税証明書(所得金額用)と確定申告書の写しを提出する必要があります。 出典) ・フラット35「【フラット35】ご利用条件」 ・フラット35「【フラット35】融資手続・必要書類」 連帯債務者との収入合算も可能 もしも単独で収入が足りない場合は、収入合算を検討してもよいでしょう。 例えば、配偶者を連帯債務者として収入合算すれば、総返済負担率の基準を通過しやすくなり、借入可能額も増えます。夫婦で連帯債務となる場合は、2名分の保障がついた「ペア連生団信」に加入できるのもメリットです。ペア連生団信に加入すれば、夫婦のいずれかが死亡または所定の身体障害状態となった場合に以後の返済が不要となります。 出典)住宅金融支援機構「ペア連生団信のポイント」 また、主に親子でローンを組み、親子二代にわたって返済していく「親子リレー返済」を利用する方法もあります。フラット35の場合は親子の同居が不要で、子(連帯債務者)の収入全額を合算できます。親子リレーローンについては、以下の記事で詳しく説明しています。 関連記事はこちら親子リレーローンとは?メリット・デメリットと注意点を解説 個人事業主が住宅ローン控除を利用する際の注意点 住宅ローン控除は、住宅ローンを借りて住宅の新築・取得などをした場合に各年末のローン残高の0.7%を所得税(一部、翌年の住民税)から最大13年間控除する制度です。個人事業主でも、借入期間や住宅の環境性能、床面積などの要件を満たしていれば適用されます。 会社員の場合、初年度のみ確定申告が必要で、2年目以降は勤務先の年末調整で控除を受けられます。一方、個人事業主は毎年確定申告が必要になるので、手続きを忘れないように注意しましょう。 自宅兼事務所とする場合は要注意 個人事業主の場合、自宅兼事務所としてマイホーム購入を検討するケースもあるでしょう。住宅ローン控除を受けるためには「住宅の床面積が50㎡以上であり、かつ、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住の用に供していること」という要件を満たす必要があります。 事務所として利用する部分の床面積が全体の50%を超えると、住宅ローン控除の対象外となってしまいます。詳しくは、最寄りの税務署や税理士などの専門家にご確認ください。 まとめ 「個人事業主は住宅ローンを借りにくい」といわれますが、一定以上の所得があり、複数年にわたって黒字経営を続けていれば審査に通過することは可能です。事業年数や所得の関係で厳しいと感じる場合は、前年度の所得で判断されるフラット35を検討してみてはいかがでしょうか。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。 次に読むべき記事 フラット35の審査基準を徹底解説! フラット35は、住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利の住宅ローンです。借入時に返済終了までの金利が確定するため、返済計画を立てやすく、金利変動リスクへの備えとなります。ただし、フラット3...

  • フラット35は団信なしだと金利はどれくらい変わる?注意点も解説

    一般的に住宅ローンを組む時は、団体信用生命保険(以下「団信」という)の加入が必要となります。しかし、住宅金融支援機構の提供するフラット35は団信が任意加入です。団信なしの場合、フラット35の金利はどれくらい変わるのでしょうか。 この記事では、フラット35の団信の内容や借入金利、加入を検討する際のポイントについて解説します。 フラット35の新機構団体信用生命保険 フラット35の団体信用生命保険である新機構団体信用生命保険制度(以下「新機構団信」という)は、加入者が死亡または所定の身体障害状態になった場合などに、以後の住宅ローンの返済が不要となる生命保険です。 フラット35には買取型と保証型の2種類があり、それぞれ加入する団信の内容は異なりますが、買取型のフラット35において加入可能な団信は新機構団信に限られます。 新機構団信制度には、「新機構団信」と「新3大疾病付機構団信」の2種類があり、団信の保険料は毎月の住宅ローン返済額と合わせて支払います。次から詳しく見ていきましょう。 新機構団信の内容 新機構団信は、次の両方にあてはまる場合に加入できます。 満15歳以上満70歳未満の人 幹事生命保険会社の加入承諾がある人 また、次のいずれかの場合に保険金が支払われます。 死亡したとき 身体障害者福祉法に定める1級または2級の障害に該当し、身体障害者手帳の交付を受けたとき 保障期間は、満80歳の誕生日の属する月の末日までです。夫婦で連帯債務者となる場合は、ペア連生団信である「デュエット」に加入することも可能です。夫婦のどちらかに万一のことがあれば、住宅持分や返済割合にかかわらず、以後の返済が不要になります。 デュエットを利用する場合の借入金利は、「新機構団信付きの借入金利+0.18%」です。なお、後述する新3大疾病付機構団信ではデュエットを利用できません。 出典) ・住宅金融支援機構「幹事生命保険会社」 ・住宅金融支援機構「新機構団信の加入要件・保障内容」 新3大疾病付機構団信の内容 新3大疾病付機構団信は、次の両方にあてはまる場合に加入できます。 満15歳以上満51歳未満の人 幹事生命保険会社の加入承諾がある人 また、次のいずれかの場合に保険金が支払われます。 死亡したとき(新機構団信と同様) 身体障害者福祉法に定める1級または2級の障害に該当し、身体障害者手帳の交付を受けたとき(新機構団信と同様) 3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)が原因で一定の要件に該当したとき 公的介護保険制度に定める要介護2以上または所定の要介護状態に該当したとき 満75歳の誕生日の属する月の末日まで保障され、その翌日からは新機構団信の保障内容になります。新3大疾病付機構団信を利用する場合の借入金利は、「新機構団信付きの借入金利+0.24%」です。 出典)新3大疾病付機構団信の加入要件・保障内容 団信に加入できない人でも住宅ローンを利用できる 金融機関が提供する、いわゆる一般的な住宅ローンでは、団信加入が必須である場合がほとんどです。その中で、フラット35の団信が任意加入である点はメリットといえるでしょう。 健康状態の問題などで団信に加入できず、一般的な住宅ローンを利用するのが難しい人でも、フラット35であれば融資を受けられる可能性もあります。また、団信に加入しない場合に借入金利が下がるのも魅力です。 ※借入には所定の審査があり、借入ができない場合もあります。 フラット35の団信に非加入で利用する際の借入金利 団信なしでフラット35を利用する場合、借入金利がどれくらい変わるかは買取型と保証型で異なります。 買取型のフラット35の場合 買取型のフラット35で新機構団信に加入しない場合、借入金利は「新機構団信付きの借入金利-0.2%」となります。 具体例を確認しましょう。2024年10月の新機構団信付きフラット35で最も多い金利は、融資率9割以下で年1.820%です。このケースで団信なしにすると、借入金利は1.620%(1.820%-0.2%)となります。 出典)フラット35「新機構団信制度に加入しない(できない)場合の金利はどうなりますか。」 保証型のフラット35の場合 保証型のフラット35では、各金融機関が提供する団信を利用しますが、団信の加入義務については金融機関によって異なります。また、保証型のフラット35では新機構団信は利用できません。フラット35の買取型と保証型の違いについては、以下の記事で詳しく説明しています。 関連記事はこちらフラット35の買取型・保証型の違いを徹底比較!どっちがいい? フラット35の団信に非加入の際の注意点 フラット35で団信に加入しない場合の注意点は以下のとおりです。 住宅ローン契約者が病気や高度障害になってもローンの返済が続く 住宅ローン契約者が死亡しても家族にローンの残債が残る 団信に加入しない場合、万が一の際に住宅ローンの返済が困難になるでしょう。特に病気や高度障害を負った場合、収入が減少してもローン返済は続ける必要があります。 また、住宅ローン契約者が死亡した場合、家族にローンの残債が引き継がれるため、家計に大きな負担がかかる可能性があります。そのため、団信に加入しないのであれば、生命保険や収入保障保険など、万一のリスクに備えるために自身で備えておく必要があるでしょう。 健康面に不安がある場合は団信加入が安心? 一般的な生命保険の場合、加入時の年齢が高いほど保険料は高くなります。一方、団信は契約時の年齢によって保険料(金利)が増減することはありません。 ただし、契約する年齢が高くなると定年後もローンが残り、返済が苦しくなるかもしれません。また、健康面での問題が生じやすくなり、団信加入が難しくなる恐れがある点にも注意が必要です。 まとめ フラット35は団信が任意加入であり、加入するかどうかは利用者自身で判断できます。買取型で団信なしの場合、借入金利は新機構団信付きのフラット35から0.2%引き下げられます。 保証型は金融機関によって商品が異なるため、団信なしで借入金利がどれくらい変わるかは個別に確認が必要です。 借入金利は下がるのは魅力ですが、団信に加入しないと万一のときの保障を確保できないため、慎重に判断しましょう。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。 次に読むべき記事 フラット35の買取型・保証型の違いを徹底比較!どっちがいい? フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する全期間固定金利の住宅ローンです。フラット35には「買取型」と「保証型」の2種類がありますが、自宅購入でフラット35を利用する場...

  • フラット35への借り換えにメリットはある?目的別に判断基準を紹介

    全期間固定金利型住宅ローンのフラット35は新規借り入れだけでなく、借り換えとしても利用することができます。フラット35への借り換えを検討する場合は、目的を明確にしたうえでメリットがあるかを見極めることが大切です。 この記事では、フラット35への借り換えの効果や判断基準を目的別に紹介します。 住宅ローンを借り換える目的 まず、住宅ローンを借り換える目的を整理すると、以下3つの目的が考えられます。 総返済額を軽減する 月々の返済額を軽減する 金利上昇リスクを回避する 総返済額や月々の返済額を減らすためには、現在借りている住宅ローンよりも低金利の商品に借り換えたり、返済期間を変更したりする方法があります。また、金利上昇リスクを避けるためには、固定金利に変更することが有効です。 それぞれの方法と特徴について見ていきましょう。 ①総返済額を減らしたい場合 総返済額を減らすために、住宅ローンの借り換えを検討する人は多いでしょう。ここでは、現在借りている住宅ローンの金利タイプ別に、フラット35へ借り換えたときに想定される事例を紹介します。 変動金利型からフラット35への借り換え 昨今の変動金利型住宅ローンは金利が低い傾向にあるため、借入期間の短い人がフラット35へ借り換えると、基本的に金利は上がります。銀行の変動金利型は1%を下回る商品もありますが、2024年6月現在のフラット35の最低金利は1.850%です。 そのため、金利が下がるような事例は借入が20年以上前の人など、一部の人に限られるかもしれません。 出典) ・【フラット35】金利情報 ・【フラット35】借入金利の推移 また、借り換えをするとき、借入先の金融機関によって、繰上げ返済手数料が求められます。さらに、借り換え後の適用金利が上がるとなれば、総返済額を減らす目的で、フラット35へ借り換えるメリットはないでしょう。 全期間固定金利型からフラット35への借り換え 全期間固定金利型からフラット35への借り換えは、金利タイプが同じであるため、金利を比較しやすいのが特徴です。借り換えによって金利が下がれば、基本的に総返済額を減らすことができます。 ただし、金利が低いローンへ借り換えればよいとは限りません。借り換えには繰上げ返済手数料などがかかります。借り換えによる総返済額の減少額が手数料より大きくならないと、経済的なメリットはありません。 手数料を加味したうえで総返済額が減るかシミュレーションを行い、借り換えの判断を行いましょう。 当初固定金利型からフラット35への借り換え 当初固定金利型では、固定金利期間が終了した後も固定金利期間を継続できる商品もあるため、「変動型に切り替える」「固定金利を継続する」「他の金融機関に借り換える」という3つの選択肢が生まれます。 また、固定金利期間が終わった後の優遇金利が小さくなる商品もあるため、このタイミングでフラット35へ借り換えると総返済額を減らせるかもしれません。 ②毎月の返済額を減らしたい フラット35への借り換えは、毎月の返済額を減らしたい場合にも有効です。金利は下がらなくても、借り換えによって現在より返済期間を長くすれば、毎月の返済額を減らすことができます。 手数料や返済期間の延長によって総返済額が増えることを理解したうえで、それでも毎月の返済額を減らしたいのであれば選択肢となるでしょう。 ただし、フラット35への借り換えが最適とは限りません。他の商品とも比較検討したうえで、借り換え先を判断する必要があります。フラット35へ借り換える場合、年齢や現在の住宅ローンの残返済期間によっては、返済期間を長くして毎月の返済額を減らすことができない場合もあるので注意が必要です。 参考)住宅金融支援機構「借換融資のご利用条件(借入期間)」 ③金利を固定化したい 金利上昇リスクへの対策として、金利を固定化するためにフラット35への借り換えを検討する人もいるでしょう。当てはまるのは、次の2つのケースです。 現在の住宅ローンが変動金利型の場合 当初固定金利型で、固定金利期間終了後は変動金利型に切り替わる場合 借り換え時の条件によって総返済額が増えたとしても、変動金利型を続けることに不安があるなら選択肢となります。住宅ローンの残返済期間が長ければ、将来の不確実性が高くなり、金利を固定化する効果は高くなるという見方ができます。 フラット35への借り換えパターン フラット35へ借り換える場合、一般的なフラット35(買取型)を利用する以外にも以下のような選択肢があります。 ①フラット20 フラット20とは、フラット35のうち借入期間が15年以上20年以下のものです。フラット35に比べて適用金利が低いのがメリットです。2024年6月現在のフラット35の最低金利は1.850%ですが、フラット20は1.460%となっています。 ある程度返済が進んでおり、残返済期間が短い人はフラット20への借り換えが向いているでしょう。 出典)フラット35「金利情報」 ②フラット35保証型 フラット35は、買取型と保証型の2種類があります。保証型への借り換えを使えば、買取型よりも適用金利を下げることができるかもしれません。例えば、買取型と保証型を両方取り扱っている金融機関であれば、保証型を利用するほうが金利面で有利な傾向があります。 ただし、最も良い条件での比較であれば大幅に有利にはならないかもしれません。借り換えの融資条件については、保証型の取扱金融機関に確認しましょう。 関連記事はこちらフラット35の買取型・保証型の違いを徹底比較!どっちがいい? その他の選択肢 リ・バース60への借り換えという選択肢 借り換え時の年齢や目的によっては、リ・バース60も選択肢になるかもしれません。リ・バース60とは、満60歳以上の人向けの住宅ローンです。 一般的な住宅ローンとは異なり、毎月の支払いが利息のみで、元金は債務者が亡くなったときに一括返済する仕組みです。 毎月の返済額が小さくなるうえに、借入時や完済時の年齢を心配しなくていいのがメリットです。自宅の売却によって借入金を完済する場合、相続で残すことはできませんが、ノンリコース型を選択すれば担保不動産の売却だけで元金を一括返済できなかったとしても、債務が残らないため安心です。 60歳以上の人が住宅ローンの借り換えを検討するなら、リ・バース60も選択肢となるでしょう。 関連記事はこちらリ・バース60とは?メリット・デメリットを解説 繰上げ返済するかどうかも併せて検討する 総返済額を減らすことが目的であれば、繰上げ返済も有効な手段です。手元資金に余裕があるなら、手数料を支払って借り換えるより、繰上げ返済をした方が経済的なメリットを得られる可能性があります。借り換えと併せて検討するといいでしょう。 手元に余裕資金がない場合は、繰上げ返済の選択肢はなくなります。フラット35への借り換えでは、かかる手数料も元金に含めて借り換えが可能です。手元資金がなくても借り換えができるため、手数料分だけ元金が増えることを加味しても総返済額が減るなら検討の余地があるでしょう。 出典)フラット35「借換えの場合、融資手数料などの諸費用を借入額に含めることができますか。」 まとめ フラット35への借り換えが有効かどうかは、現在の住宅ローンの返済状況や借り換えの目的によって異なります。まずは、現在の住宅ローンの金利や借入残高、残りの返済期間などを整理し、目的を明確にしましょう。 不利な条件で借り換えを行わないように事前にシミュレーションを行い、フラット35へ借り換えるメリットがあるかどうかを判断しましょう。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。 次に読むべき記事 住宅ローンの借り換えはなぜ行った?実態調査から見えたこと 住宅ローンの返済を続けていると、毎月の返済を軽減できないかを考えることもあるでしょう。住宅ローンの借り換えを行うことで返済負担を減らせる可能性もありますが、タイミングを見誤ると、思ったより効...

  • フラット35を利用するために必要な適合証明書とは?

    マイホームを建築・購入する際に、全期間固定型住宅ローンのフラット35を利用するには「適合証明書」の取得が必要です。適合証明書とはどのような書類で、どうすれば取得できるのでしょうか。 この記事では、フラット35の契約時に必要な適合証明書の概要と物件検査の流れ、注意点について解説します。 フラット35の適合証明書とは 実は、「適合証明書」という名称の書類は2種類あります。一つは、今回解説するフラット35の適合証明書で、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合した住宅であることを証明する書類です。もう一つは、都市計画法の許可が不要である特定の建築行為であることや、開発許可済地における建築行為の際に、建築計画が開発許可の内容に適合していることなどを証明する書面です。 フラット35を契約する際は、取扱金融機関へ住宅金融支援機構が定める適合証明書を提出しなくてはなりません。第三者である適合証明検査機関、または適合証明技術者(適合証明技術者は中古住宅・借り換え対象の住宅のみ)による物件検査の結果、技術基準を満たしていれば適合証明書が発行される仕組みです。 出典)【フラット35】新築住宅の物件検査 適合証明書発行業者の一覧はこちらをご確認ください。 参考)住宅金融支援機構「適合証明機関一覧」 フラット35の適合証明書発行のための物件検査 フラット35の適合証明書を取得するために受ける物件検査は、新築住宅と中古住宅で手続きが異なります。 新築住宅の場合 新築住宅の物件検査の一般的な流れは以下のとおりです。 sup { font-size: 0.65em; vertical-align: super; } 設計検査 中間現場検査※ 竣工現場検査 適合証明書の交付  ※中間現場検査は一戸建てのみ 設計検査では、設計図面や仕様書などの書類をもとに、フラット35の技術基準を満たしているかを確認されます。新築戸建て住宅の場合、現場検査は2回です。1回目の中間現場検査は屋根工事が完了した時点以降に、2回目の竣工現場検査はすべての工事が完了した時点で行われます。 いずれも、目視できる範囲で技術基準に適合しているかをチェックされます。なお、新築マンションの場合は、中間現場検査の実施がありません。これらの検査に合格すると、適合証明書が交付されます。 また、新築住宅では、建築基準法に基づく検査済証が交付されていることも確認項目です。検査済証は、建物が完成した後に行われる検査後に発行されるもので検査済証の再発行はできないので注意しましょう。 出典) ・【フラット35】新築住宅の物件検査 ・【フラット35】技術基準・検査ガイドブック ・座間市「1 建築確認済証と検査済証について」 中古住宅の場合 中古住宅の物件検査は次の2つです。 書類審査 現地調査 書類審査では、設計図面や登記事項証明書などをもとに、フラット35の技術基準を満たしているかを確認されます。現地調査では、住宅の現状が技術基準に適合しているかを目視等で確認されます。 書類審査と現地調査に合格すれば、適合証明書が交付される仕組みです。 出典)【フラット35】中古住宅の物件検査の概要 なお、以下2つのいずれかに該当する中古住宅の場合、物件検査の省略できます。 1.中古マンションらくらくフラット35 フラット35の技術基準に適合していることを、あらかじめ確認した中古マンションです。物件情報検索サイト「中古マンションらくらくフラット35」を利用すれば、該当するマンションを検索できます。 2.一定の要件を満たす中古住宅 下表の1~4の中古住宅については、それぞれ対応する「【フラット35】中古住宅に関する確認書」を取扱金融機関に提出することで、物件検査を省略できます。また、下表の右欄に示す【フラット35】S及び【フラット35】維持保全型を利用できます。 ※住宅金融支援機構と協定を締結した団体が運営する中古住宅の登録制度の対象となる住宅 対象となる中古住宅 利用できる【フラット35】S 及び【フラット35】維持保全型 1 築年数が20年以内の中古住宅で、 長期優良住宅の認定を受けている住宅 ・【フラット35】S(金利Aプラン) ・【フラット35】維持保全型 2 安心R住宅である中古住宅で、 新築時に【フラット35】を利用している住宅※1 ・【フラット35】S(金利Bプラン) ・【フラット35】維持保全型 3 築年数が10年以内の中古住宅で、 新築時に【フラット35】を利用している住宅※1 ・【フラット35】S(金利Bプラン) 4 団体登録住宅※2である中古住宅で、当該団体があらかじめ 【フラット35】の基準に適合することを確認した住宅 ・【フラット35】S(ZEH・金利Aプラン・金利Bプラン) ・【フラット35】維持保全型 (注)基準に適合する場合のみ ※1 新築時のフラット35の融資が【フラット35(保証型)】であった場合、この確認書を利用して借入申込みができる金融機関は売主が新築時にフラット35(保証型)を利用した金融機関に限られます。 ※2 団体登録住宅とは、機構と協定を締結した団体が運営する中古住宅の登録制度の対象となる住宅です。 なお、上記の要件を満たす中古住宅は、フラット35の借入金利を一定期間引き下げる「フラット35S」及び【フラット35】維持保全型を利用できます(金利引下げメニューは住宅によって異なる)。 関連記事はこちらフラット35Sとは?種類や金利、利用条件について解説 フラット35の技術基準となる項目 フラット35では、新築住宅と中古住宅でそれぞれ技術基準が定められています。 新築住宅の基準項目 新築住宅の基準項目とその概要は以下のとおりです。 一戸建て住宅など(※1) マンション 接道 原則として一般の道に2m以上接すること。 住宅の規模(※2) 70㎡以上 30㎡以上 住宅の規格 原則として2以上の居住室(家具等で仕切れる場合でも可)、炊事室、便所及び浴室の設置 併用住宅の床面積 併用住宅の住宅部分の床面積は全体の2分の1以上 戸建型式など 木造の住宅(※3)は一戸建てまたは連続建てのみ 断熱構造(※4) 次のいずれかに該当すること。 (1)断熱等性能等級4以上、かつ、一次エネルギー消費量等級4以上 (2)建築物エネルギー消費性能基準(別途、結露防止措置の基準あり) 住宅の構造 耐火構造もしくは準耐火構造(※5)であることまたは耐久性基準(※6)に適合すること。 配管設備の点検 点検口などの設置 共用配管を構造耐力上主要な壁の内部に設置しないこと。 区画 住宅相互間等を1時間準耐火構造などの界床・界壁で区画 床の遮音構造 - 界床を厚さ15cm以上(RC造の場合) 維持管理基準 管理規約 - 管理規約が定められていること。 維持管理基準 長期修繕計画 - 計画期間20年以上 ※1. 一戸建て住宅等には、連続建て住宅及び重ね建て住宅を含みます。 ※2. 住宅の規模とは、住宅部分の床面積をいい、車庫や共用部分(マンションの場合)の面積を除きます。 ※3. 木造の住宅とは、耐火構造の住宅及び準耐火構造(※5)の住宅以外の住宅をいいます。 ※4. 2023年4月1日以降に設計検査の申請を行う住宅であっても、建築確認検査を受けた日(建築確認検査不要な住宅は着工日)が2023年3月31日以前の場合は、従前の基準(断熱等性能等級2相当)を適用できます。 ※5. 準耐火構造には、省令準耐火構造を含みます。 ※6. 耐久性基準とは、基礎の高さ、床下換気孔等に関する基準です。 出典)住宅金融支援機構「【フラット35】新築住宅の技術基準の概要」 後述する中古住宅にはありませんが、新築住宅では断熱構造や配管設備の点検、区画などが基準項目に含まれています。 中古住宅の基準項目 中古住宅の基準項目とその概要は以下のとおりです。 一戸建て住宅など(※1) マンション(※2) 接道 原則として一般の道に2m以上接すること。 住宅の規模(※3) 70㎡以上(共同建ての住宅は30㎡以上(※4)) 30㎡以上(※4) 住宅の規格 原則として2以上の居住室(家具等で仕切れる場合でも可)ならびに炊事室、便所及び浴室の設置 併用住宅の床面積 併用住宅の住宅部分の床面積は全体の2分の1以上 戸建型式等 木造の住宅(※5)は一戸建てまたは連続建てに限る 住宅の構造 耐火構造、準耐火構造(※6)または耐久性基準(※7)に適合 住宅の耐震性 建築確認日が昭和56年6月1日以後(※8)であること (建築確認日が昭和56年5月31日以前の場合(※9)は、耐震評価基準などに適合) 劣化状況 土台、床組等に腐朽や蟻害がないこと等 外壁、柱等に鉄筋の露出がないこと等 維持管理基準 管理規約 - 管理規約が定められていること。 維持管理基準 長期修繕計画 - 計画期間20年以上 ※1. 一戸建て住宅等には、連続建て住宅、重ね建て住宅及び地上2階以下の共同建ての住宅を含みます。 ※2. マンションとは、地上3階以上の共同建ての住宅をいいます。 ※3. 住宅の規模とは、住宅部分の床面積をいい、車庫やバルコニー等は含みません。 ※4. 共同建ての住宅の場合は、建物の登記事項証明書による確認においては、28.31㎡以上あれば構いません。 ※5. 木造の住宅とは、耐火構造の住宅及び準耐火構造(※6)の住宅以外の住宅をいいます。 ※6. 準耐火構造には、省令準耐火構造を含みます。 ※7. 耐久性基準とは、基礎の高さ、床下換気孔等に関する基準です。 ※8. 建築確認日が確認できない場合は、新築年月日(表示登記における新築時期)が昭和58年4月1日以後とします。 ※9. 建築確認日が確認できない場合は、新築年月日(表示登記における新築時期)が昭和58年3月31日以前とします。 出典)住宅金融支援機構「【フラット35】中古住宅の技術基準の概要」 中古住宅は過去に人が居住したことがあるため、住宅の耐震性や劣化状況が基準項目に含まれています。 フラット35の適合証明書のメリットや注意点 適合証明書のメリット フラット35を利用するために、わざわざ物件検査を受けて適合証明書を取得しなくてはならないことを面倒だと思うかもしれません。しかし、第三者の物件検査を受けて合格し、所定の技術基準をクリアしていることが証明されれば、住宅を取得するうえで安心感につながります。 今後長い間マイホームに住むことを考えると、手間や費用をかけるだけの価値はあるのではないでしょうか。 適合証明書の注意点 適合証明書の発行にかかる費用と有効期限 フラット35の適合証明書の発行にかかる物件検査費用や発行までにかかる時間は、依頼した会社によって異なります。適合証明書がないと契約ができないため、スケジュールに余裕をもって物件検査の申請を行うことが大切です。 適合証明書の有効期限 フラット35の適合証明書には有効期限があります。新築住宅は、竣工から2年以内に借入れの申し込みをする必要があるため、適合証明書も竣工から2年以内に借入れの申し込みを行った場合のみ有効です。 中古住宅の場合、適合証明書の有効期限は以下のとおりです。 一戸建て:現地調査実施日から1年間 マンション(竣工から5年超):現地調査実施日から3年間 マンション(竣工から5年以内):現地調査実施日から5年間 また、物件検査が不合格で、適合証明書を発行できなくても費用はかかる点にも注意しましょう。 まとめ フラット35を利用するには、物件検査を受けて適合証明書を取得する必要があります。費用はかかりますが、第三者の物件検査を受けて合格し、所定の技術基準を満たしていることが証明されれば、住宅を取得するうえで安心感につながります。 物件検査の依頼先がわからない場合は、不動産会社や建築会社などの専門家に相談しましょう。 専門スタッフに相談してみる SBIアルヒの店舗にて、フラット35の無料相談ができます。※SBIアルヒのWEBサイトに遷移します。 執筆者紹介 「住まいとお金の知恵袋」編集部 金融や不動産に関する基本的な知識から、ローンの審査や利用する際のポイントなどの専門的な情報までわかりやすく解説しています。宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、各種FP資格を持ったメンバーが執筆、監修を行っています。 次に読むべき記事 フラット35の審査基準を徹底解説! フラット35は、住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利の住宅ローンです。借入時に返済終了までの金利が確定するため、返済計画を立てやすく、金利変動リスクへの備えとなります。ただし、フラット3...