公開日:2023.08.09
戸建て住宅は床面積が広く、間取りの自由度が高いことから、ファミリー層を中心に人気があります。しかし、マンションに比べると、セキュリティ面で不安を感じる人もいるでしょう。戸建てに安心して住むには、どんな防犯対策をすればよいのでしょうか。
この記事では、戸建ての防犯対策で行うべきことや注意点を場所別に紹介します。
警察庁の調査によると、侵入窃盗の発生場所は、戸建て住宅が33.0%で最も多く、全体の1/3を占めています。
また、侵入強盗の発生場所は、戸建て住宅が17.6%と、商店に次いで多い結果となっています。
これらの結果から、戸建てに住むなら防犯対策は必須といえるでしょう。
空き巣などの被害を防ぐには、侵入されないように、ドアや窓を中心に防犯対策を行うことが重要です。
ドアからの侵入を防ぐためにできる対策は主に以下のとおりです。
<ドアの防犯対策>
すでに備え付けられている鍵(主錠)とは別に、補助錠を取り付けると侵入に時間がかかるため、空き巣は嫌がります。外から鍵が2つあることが分かれば、防犯効果はより高くなるでしょう。
ガードプレートとは、ドア枠とドアの隙間を埋めるためのプレートです。ドア枠とドアの隙間があるとバールなどの工具を差し込まれ、ドア錠を破壊される恐れがあります。
防犯性の高いCP部品のドアに交換するのも有効です。CP部品とは、警視庁などの関係省庁と民間団体が、一定の防犯性があると認定したうえで、防犯性能の高い建物部品目録に掲載、公表した建物部品を指します。一般的な侵入手口に対して「5分以上」抵抗できる性能を有しているため、防犯効果が高いといえます。
窓からの侵入を防ぐためにできる対策は主に以下のとおりです。
<窓の防犯対策>
空き巣は窓ガラスの一部を破って鍵を開け、室内に侵入するため、暗証番号などのロック付きクレセント錠や補助錠を取り付けることで、侵入に時間がかかります。また、防犯フィルムを貼っておくとガラスが割れにくくなります。ほかにも破壊するのに時間がかかる、CP部品の防犯ガラスなどを取り付けるのも有効です。
その他にも、場所に応じて以下のような対策が考えられます。
<その他の防犯対策>
侵入されやすい場所や死角にある勝手口などにセンサー付きライトを設置しておくと、人の動きを感知してライトが点灯します。庭先に砂利を敷き、踏むと音が出るようにしておくのも有効です。
カメラ付きインターフォンは屋内から訪問者の顔を確認できるため、知らない人が訪問してきてもドア越しに対応可能です。また、空き巣は周囲の目を気にします。見通しのよいフェンスを設置しておけば、侵入しても外から視認できるため、一定の防犯効果が期待できるでしょう。
防犯対策をさらに強化したい場合は、ホームセキュリティを導入するのも選択肢です。セキュリティシステムが自宅を24時間365日監視し、侵入などの異常を感知すると、「警報を鳴らす」「警備会社へ自動通報して警備員が駆けつける」などの対応をしてくれます。
ホームセキュリティの料金やサービス内容は会社によって異なるため、比較・検討してみましょう。
戸建ての防犯対策では、日々の心掛けも重要です。侵入を防ぐために注意しておきたいことは主に以下のとおりです。
侵入犯罪は、鍵のかけ忘れにより発生することもあります。短時間の外出でも確実に戸締りを行い、トイレや格子のある浴室の窓の施錠も必ず確認しましょう。
敷地内の郵便受けなどに合鍵を置くのも危険です。鍵は家族が各自で持ち歩くようにしましょう。
敷地内に脚立、バケツなどを置いておくと、侵入の際に足場として使われる恐れがあるので、置いたままにしておかないことが大切です。
郵便受けに新聞を溜めてしまうと、長期間留守にしていることが知られてしまいます。旅行などで長く家を空ける場合は、新聞の配達を止めてもらうように手配するといいでしょう。
戸建てはマンションより侵入しやすいとされ、空き巣などの被害も比較的多く発生しています。マイホームとして戸建てを選ぶなら、場所に応じた防犯対策を行うことが重要です。戸建て住宅に安心して住み続けるために、防犯対策のポイントを理解しておきましょう。
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