公開日:2024.03.20
家を売る方法は複数あり、どの方法を選ぶかによって売却価格や売りやすさ、費用などが異なります。家を売るうえで何を優先するかを明確にし、自分に合った方法を選択することが大切です。
この記事では、家を売る3つの方法とそれぞれのメリットとデメリットをわかりやすく解説します。
家の売却方法は主に以下の3つです。
不動産仲介とは、不動産会社に買い手を見つけてもらう方法です。買い手を探してくれるうえに、買主との条件交渉や契約手続きなども任せられます。家を売るのが初めてでも、不動産仲介なら安心して売却活動を進められるでしょう。一方で、他の方法に比べて売却に時間がかかることがあり、仲介手数料も発生します(詳細は後述)。
不動産買取とは、不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。不動産会社が買主となるため、仲介のように買い手を見つける必要がありません。提示された買取価格に納得できれば、速やかに家を売却できます。ただし、不動産買取は、基本的に他の方法よりも売却価格が低くなります(詳細は後述)。
個人間売買とは、不動産会社を介さず自分で買い手を見つける方法です。売却価格を自由に設定でき、仲介手数料も発生しません。友人や知人などに購入希望者がいるなら、個人間売買も選択肢となるでしょう。ただし、個人間売買は、契約手続きなどをすべて自分で行う必要があります。不動産や税金に関する専門知識が求められるため、初心者には難しいでしょう。現実的には個人間売買が行われるケースは少ないので、以後は不動産仲介と不動産買取に絞って解説していきます。
ここでは、不動産買取と比較した場合の不動産仲介のメリットとデメリットを紹介します。
不動産仲介は、家を市場価格で売却できるのがメリットです。
不動産買取は不動産会社が提示する価格で売却する必要がありますが、不動産仲介なら希望価格で購入してくれる買い手が見つかるまで売却活動を続けられます。購入希望者との交渉次第では、市場価格より高値で売却できるかもしれません。
家を少しでも高く売りたい場合は、不動産仲介が向いているでしょう。
一方で、不動産仲介には以下のようなデメリットもあります。
不動産仲介は買い手を見つける必要があるため、不動産会社が買主となる買取に比べると売却までに時間がかかります。「築年数が古い」「人口が少ない」など、住宅需要が少ない物件はなかなか買い手が見つからず、売りにくい傾向にあるので注意が必要です。
また、売買が成立した際は仲介手数料が発生します。契約金額(税別)が400万円超の場合、仲介手数料の上限額は「(契約金額×3%+6万円)+消費税10%」です。
【仲介手数料の計算例:家の売却価格が2,000万円の場合】
(2,000万円×3%+6万円)+(2,000万円×3%+6万円)×10%=72.6万円
手数料は不動産会社や条件などによって異なるため、事前に仲介手数料がいくらかかるかを確認しておくといいでしょう。
続いて、不動産仲介と比較した場合の不動産買取のメリットとデメリットを紹介します。
不動産買取には以下のようなメリットがあります。
不動産会社が買主となるので、仲介に比べると短期間での売却が可能です。多くの場合、決済時期にも柔軟に対応してくれるため、住み替えで新居への入居時期が確定している場合などに勝手がいい 方法です。
また、不動産買取は仲介手数料がかからず、一般的には買主に対して生じる契約不適合責任も免責となります。
不動産買取で家を売るデメリットは、不動産仲介より売却価格が安くなることです。不動産会社は、付加価値を付けて再販することを前提に家を買い取ります。再販にかかる経費やリスクを加味して買取価格を算出するため、市場価格より安くなる傾向にあります。
ただし、買取は仲介手数料がかかりません。不動産買取と不動産仲介のどちらにするか迷ったら、売却価格だけで比較するのではなく、仲介手数料を考慮した手取り額で比較しましょう。
家を売るときは、信頼できる不動産会社に不動産仲介を依頼する必要があります。
不動産査定を受ける際は1社だけでなく、複数の不動産会社に依頼することが大切です。査定額は会社によって異なります。査定結果とその根拠を比較すれば、相場をより正確に把握でき、信頼できる不動産会社や担当者を見つけやすくなるでしょう。
不動産査定と家を高く売るポイントは、以下の記事で詳しく解説しています。
家を売る場合、通常は不動産仲介と不動産買取の2つが選択肢となります。不動産仲介は高値で売れる可能性がありますが、不動産買取よりも売却に時間がかかり、仲介手数料も発生します。不動産買取は比較的早く売却できますが、不動産仲介に比べて売却価格が安くなるのがデメリットです。
それぞれのメリットとデメリットを理解して、自分に合った方法で家の売却を進めましょう。
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