更新日: / 公開日:2023.05.10
マンションを購入する際には、将来的な資産価値の変化にも目を向けて判断することが大切です。この記事では、マンションの資産価値に影響を与える要因や、資産価値の調べ方について解説します。
マンションの資産価値を調べる場合には、販売中の物件や近隣の成約事例を確認することである程度の目安を調べることが可能です。ここでは、マンションの資産価値の目安を自分で調べる3つの方法を紹介します。
「レインズマーケットインフォメーション」とは、国土交通大臣の指定を受けた「全国指定流通機構連絡協議会」が運営・管理を行う不動産情報ネットワークのことです。直近1年間で売買が行われ、取引が成立したマンションの販売価格や成約価格が公開されています。
豊富なデータベースのなかから、地域や沿線、専有面積、築年数など細かな条件で絞り込んで取引事例を閲覧できます。複数の事例を比較したり検証したりすることで、マンションの資産価値を判断する指標として利用することができます。
「不動産情報ライブラリ」とは、不動産の取引価格、地価公示等の価格情報や防災情報、都市計画情報、周辺施設情報等、不動産に関する情報をご覧になることができる国土交通省のWEBサイトです。
物件の成約価格を一般消費者でも知れるように、国土交通省が不動産購入者を対象にアンケート調査をした情報を「不動産取引価格情報」として公開しています。
ただし、不動産情報ライブラリのデータは購入者のアンケート結果に基づいて構成されているので、全ての取引データを扱っているわけではありません。あくまで取引事例の一部データとして用いることが重要です。
出典)不動産情報ライブラリ
現在販売中の物件については、不動産ポータルサイトを通して確認する方法もあります。不動産ポータルサイトには、実際に購入者を募集している物件の情報が数多く掲載されているため、詳細条件を入力すれば同じような物件の売り出し価格をチェックできます。
また、独自のデータベースに基づいてマンション価格を算出しているサイトもあるので、参考にしてみるといいでしょう。
マンションの資産価値を判断する際には、そもそもどのような要因によって価値が変動するのかを具体的に把握しておくことが大切です。マンションの資産価値は次のような要因が影響を与えます。
いずれも生活の快適性や利便性、安全性などを左右するポイントであるため重視されます。また、同じマンションであっても、階数や間取り、日当たり条件によって部屋ごとの資産価値は異なります。
不動産の資産価値は、土地の資産価値と建物の資産価値によって決まりますが、マンションの場合は一戸建てと比べて、資産価値のうち土地が占める割合が少ないのが特徴です。マンションの資産価値を考える際は、築年数をはじめとする建物の状況をしっかりと確認しましょう。
マンションの資産価値を調べるうえで、そもそも不動産鑑定はどのように行われているのかを知っておくと良いでしょう。ここでは不動産鑑定における3つの方法を紹介します。
取引事例比較法は、その不動産と同じような条件の不動産がどのような価格で取引されているかを比較することで資産価値を計算する方法です。資産価値に影響を与えるさまざまな要因を踏まえ、類似した条件を持つ物件の取引事例をいくつか並べるだけでも、マンションのおおまかな資産価値を調べられます。
収益還元法は、その不動産が将来生み出す収益から資産価値を計算する方法です。購入したマンションを賃貸として活用する際に用いられることが多いです。
賃料収入から必要経費を差し引いた収入で計算した利回りをもとに、現在の資産価値を逆算します。家賃の下落率や空室リスクなどを加味することも大切です。
原価法は、その不動産を再度建築する場合の原価を算出して、築年数が経過したことによる価値のマイナス分を加味したうえで資産価値を計算する方法です。
つまり、「現時点で購入するとしたらいくらかかるのか」という観点から、具体的な金額を割り出していく方法です。前述のとおり、建物は歳月の経過によって劣化していく性質を持っているため、建物の築年数を考慮した推定が必要になります。
マンションの資産価値はさまざまな要因に左右されるため、購入の際には複合的な観点で検討する必要があります。また、立地や広さといった基本的な項目だけでなく、管理状態などの要因でも価値が変動するため、購入後もこまめに手入れを行い、資産価値の維持に努めましょう。
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