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公開日:2024.12.18
「住宅ローンが残っている家を売却して、新居を購入することはできるのか」と悩んでいる人もいるかもしれません。住宅ローンの残債があると「売却が大変」「住み替えの手続きは複雑そう」と感じる方も多いでしょう。
しかし、実際にはローンが残っていても家を売り、新しい住まいへ移ることは可能です。本記事では、住宅ローン返済中の家を売却する方法や、資金が不足する場合の対処法をわかりやすく解説します。住宅ローンを完済して新居を買いたい方は参考にしてみてください。
住宅ローン返済中の家でも売却は可能です。ただし、売却前にローンを完済し、不動産に設定されている抵当権を抹消する必要があります。抵当権が残っていると売却手続きが進められないため、売却代金や自己資金で完済することで新居の購入へ進めます。
住み替えには「売り先行型」「買い先行型」「同時並行型」の3つの方法があります。これらの方法はきちんとした資金計画や進行管理が重要なので、専門家と連携しながら進めるとよいでしょう。
進め方 | 特徴 | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|
売り先行 | 現在の住宅を売却後、新居を購入する方法 | ・売却価格が確定した後に新居を選べる | ・仮住まいが必要になる |
買い先行 | 新居を購入後、現在の住宅を売却する方法 | ・新居をじっくり選べる ・仮住まいを準備しなくてよい | ・既に住宅ローンを借りていれば売却が長引くと二重ローンのリスク ・返済比率等の理由で借り入れが難しくなる |
同時並行 | 現在の住宅の売却と新居の購入を同時に進める方法 | ・引っ越しが1回で済む ・売却価格と購入費用を同時に調整可能 | ・取引のタイミング調整が難しい ・売りのタイミングを合わせるのが難しく、売却価格が安くなりやすい |
住み替えを検討する際、住宅ローン以外にもさまざまな費用が発生します。
これらを事前に把握しておくことで、予算オーバーを防ぎ、スムーズな住み替えを進めやすくなります。
【住み替えにかかる費用の例】
自宅の売却にかかる費用 | ・印紙税 ・仲介手数料 ・抵当権抹消費用 ・住宅ローン繰り上げ返済手数料 ・譲渡所得税 |
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新居の購入にかかる費用 | ・仲介手数料 ・印紙税 ・不動産登記費用(登録免許税など ) ・不動産取得税 |
仮住まいにかかる費用 | ・仮住まいを用意する初期費用 ・仮住まいへの引っ越し費用 ・仮住まい中の家賃(家賃×期間) |
住宅ローン返済中の家を売る流れは以下のとおりです。
1つずつ解説していきます。それぞれの流れを詳しく見ていきましょう。
住宅ローン返済中の家を売却する際は現在の住宅ローンの残高を知っておく必要があります。金融機関から発行されるローン残高証明書やインターネットバンキングで正確な残高を把握できます。
住宅ローンの残高を明確にすることで、売却時に必要な資金や追加の資金調達方法を見極める基準が作れます。また、住宅ローンの利息や返済条件を再確認することで、今後の返済計画を効率的に見直すきっかけにもなるでしょう。
次に、家の売却価格の見込みを調べる必要があります。不動産会社に査定を依頼する方法が一般的で、立地や築年数、物件の状態、地域の市場動向などを基に価格が算出されます。
また、インターネット上の不動産情報サイトで近隣物件の売却価格を参考にすることで、おおよその相場を把握できます。査定結果や市場調査の情報を活用することで、資金計画を現実的に立てやすくなるでしょう。
売却価格が明らかになったら、住宅ローンを完済できるかを確認します。住宅ローンを完済するには、売却価格から仲介手数料や引っ越し費用、税金などの諸経費を差し引いた金額が住宅ローンを上回る必要があります。売却価格が住宅ローン残高を上回る場合は、無理なく売却を進められます。
しかし、住宅ローン残高を下回る場合は、資金不足分をどう補うか検討する必要があります。この段階で住み替えローンの利用や自己資金の活用を含めた具体的な対策を立てることが大切です。
住宅ローンを完済できない場合、追加の資金を用意する方法を考える必要があります。方法としては、自己資金を利用する方法や住み替えローンを活用する方法があります。以下でそれぞれを詳しく解説します。
自己資金を使って不足分を補う方法は、売却後の不足額が少ない場合に有効です。たとえば、貯蓄や親族からの援助を利用して、売却益に追加の資金を加えれば住宅ローンを完済できる可能性があります。
この方法では、新たな借り入れが不要なため、金利の負担が増えない点がメリットです。ただし、不足額が多い場合は必要な資金を準備するのが難しいかもしれません。
住み替えローンは、現在の家のローン残高と新居購入費用をひとつにまとめて借りられる仕組みです。この制度は、売却と購入を同時に進めたいときに便利です。
たとえば、売却益だけではローン残高を完済できない場合でも、住み替えローンを使うことで、新居購入に必要な資金を確保できます。このローンを利用する際には、金融機関ごとの金利や条件を比較し、無理のない返済計画を立てることが大切です。住み替えローンの詳しい内容は住み替えローンとは?利用の流れやメリット・デメリットを解説も参考にしてみてください。
65歳以上のシニア世代が住み替えをする場合は、新規の住宅ローンが組めるのか事前に確認しておきましょう。一般的な銀行が提供する変動型の住宅ローンは申し込み年齢を65歳未満としているところが多く、この年齢を超えると利用できる住宅ローンの種類が減ります。
持ち家が高値で売却できても住宅ローンなしで新しい家を購入することはなかなか難しいでしょう。そのため、シニア世代は自宅を売却する前に、自身が申し込める住宅ローンとそのローンを利用した時にいくら借り入れが出来るのか把握しておきましょう。もし、自身調べられない場合は、住宅ローンの専門家に相談してアドバイスをもらいましょう。
本記事では、住宅ローンの残った家を売却する方法や流れについて解説しました。住宅ローンを完済できない場合の対処法として、自己資金の利用や住み替えローンの活用があります。
住み替えを成功させるためには、事前にしっかりと準備を行い、専門家と相談しながら計画を進めましょう。適切な方法を選び、新しい生活への一歩を踏み出してみてください。
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