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公開日:2024.11.21
「急にまとまったお金が必要になったけれど、自宅は手放したくない…」そんな状況で頼りになるのがリースバックです。自宅を売却してもそのまま住み続けられる便利な仕組みです。しかし、インターネットで検索すると「リースバック やばい」というテーマの記事が存在します。
リースバックは安全な不動産事業で申し込みをして、正しく利用すれば安全な商品です。本記事では、リースバックの仕組みからリスク、よくあるトラブル事例とその対策、そして安全に利用するための注意点を詳しく解説します。この記事を読み終えれば、リースバックに対する不安が解消され、安心して賢い選択をしましょう。
リースバックとは、自宅を売却した後、賃貸契約を結びそのままの家に住み続けられる仕組みです。まとまった資金が必要なときや、老後の生活費を確保したいときに利用されることが多いです。
売却後も住み慣れた家で生活できるため、特に高齢者の方々に人気がある商品です。しかし、賃料が相場より高く設定されるケースもあるため、利用前に慎重な検討が求められるでしょう。
リースバックと共に比較検討される商品としてリバースモーゲージがあります。
2つの商品の違いはどこにあるのでしょうか。以下に大きく違う項目についてまとめました。
項目 | リースバック | リバースモーゲージ |
---|---|---|
賃料 | 自宅を売却し、賃貸契約を結んで住み続ける。 | 自宅を担保に資金を借り入れ、本人の死亡後に家を売却して返済する。 |
所有権 | 自宅を売却するため、所有権は手放すことになる。 | 自宅の所有権はそのまま保持する。 |
対象年齢 | 制限なし | 60歳以上を対象にした商品が多い |
毎月の支払い | 賃料を支払う | 利息を支払う |
リースバックは「自宅を売却して賃料を支払いながら住む」不動産取引の一種なので、リバースモーゲージとは異なります。
一方、リバースモーゲージは自宅を担保にして資金を借り入れ、本人が亡くなった後に返済する商品です。
リースバックのメリットは、売却代金を得ながら自宅に住み続けられるという点です。リースバックの売却代金は一般的に物件評価額の6~8割程度と言われていますが、自宅を売却しても住み続けられるため、引っ越しの手間や生活環境の変化を避けられます。また、資金に余裕ができれば買い戻しも可能な場合があり、再び自宅を所有する選択肢を残せます。
一方で、デメリットは、賃料が相場より高めに設定されることがあり、家計に負担がかかる可能性があることです。また、リースバック業者によっては売却価格が期待より低くなる場合もあり、希望どおりの資金を調達できないリスクもあります。
リースバックの利用を検討する際は、契約内容をしっかり確認し、自分に合うかどうかを見極めましょう。
リースバックの普及に伴い、トラブル事例も報告されています。国土交通省の「住宅のリースバックに関するガイドブック」にもあるように、契約内容の不明瞭さや賃料に関する問題が多発しています。ここではリースバックを安全に利用するため代表的な4つのトラブルとその対策を紹介します。
リースバック契約を解約する際、違約金が発生することがあります。通常の契約でも、契約内容に基づいて違約金が設定されている場合があるため、解約時に請求される可能性があることを認識しておきましょう。
また、強引な勧誘や不当な条件でリースバック契約を結ばれるケースも増えています。その場合、高額な違約金が設定されているケースもあるため注意が必要です。契約前には、違約金の詳細についても説明を受け、十分に確認しましょう。
営業トークを鵜呑みにせず、家族や専門家に相談しましょう。契約時には、営業担当者の言葉をそのまま信じるのではなく、家族や信頼できる専門家に相談し、契約書の内容をきちんと確認してください。
リースバック契約後、賃料が地域の相場より高いと感じるケースがあります。リースバックでは不動産の売却価格や期待利回りによって賃料が決まります。
しかし、一部には、地域相場よりも明らかに高い賃料を設定するリースバック業者もあります。
賃料を抑えたい場合は、まず複数のリースバック業者に見積もりを依頼し、各社の賃料設定や期待利回りを比較しましょう。売却価格についても交渉し、無理のない賃料設定が可能か確認することが大切です。
また、専門家に相談することで、リースバックのメリットを最大限に活かせる資金計画を立てやすくなります。契約後の賃料がどのように推移するかを事前に計算したり確認したりして、長期的な資金計画を立てましょう。
リースバックで持ち家を売却後、同じ家に住み続けられるものの「相場よりかなり安く売却してしまった」と後悔することもあります。リースバックの売却代金は一般的に物件評価額の6~8割程度と言われていますが、これよりも低い3~4割を提示する業者も存在します。
そのため、売却前に周辺相場を確認しないと、不当に安く買い取られてしまう可能性があります。
リースバックの売却価格を適正に設定するためには、複数の業者に見積もりを依頼し、価格や条件を比較することが欠かせません。各社で物件評価や価格設定が異なるため、相見積もりを取ることで、より高い価格での売却が見込める場合もあります。
さらに、業者ごとのリースバック契約内容も確認することで、将来の賃料や契約条件を事前に把握し、リスクを軽減できるでしょう。
リースバック契約後に「定期借家契約」とわかり、同じ家に住み続けられなくなる場合もあります。定期借家契約とは、契約期間が事前に決められている契約です。貸主と借主の双方合意がない限り、契約期間が終了すると退去しなければなりません。
一方、「普通借家契約」は契約期間が終わっても借主が希望すれば契約は更新されるため、貸主側の都合で家から追い出されることはありません。
リースバック契約を結ぶ前に、契約形態が「定期借家契約」かどうかをしっかり確認しましょう。定期借家契約だと、契約期間が終了した際に更新ができず、退去しなければならない場合があります。
契約書の項目や説明を受け、長く住むことを希望する場合は「普通借家契約」を選ぶなど、自分の希望に合った契約内容にすることが大切です。
リースバックを利用する際には、以下のポイントをチェックしましょう。
リースバックを利用する際には、今後の生活計画も大切です。賃料を支払いながらどれくらいの期間住み続けられるか、老後の資金計画に影響がないかなど、長期的な視点で判断しましょう。
リースバックを安心して利用するためには、信頼できる大手の不動産会社を選びましょう。実績のある大手企業は、契約内容が明確で、トラブルが発生した場合でも適切に対応してくれるため、安心して任せられます。
また、事前に口コミや評判をチェックし、信頼性を確認しておくことも忘れないようにしましょう。信頼できる業者を選ぶことで、不透明な条件や不利な契約を避けられます。
リースバックの契約には、賃料や解約条件など重要な内容が多く含まれています。賃料の値上げや違約金については、事前にしっかりと確認しておく必要があります。
自分だけで判断するのが難しい場合は、子どもや信頼できる専門家に相談するのが賢明です。契約書に不明点があれば、遠慮せずに業者に質問し、納得した上で契約を進めましょう。慎重な確認作業が悪徳業者に騙されることを防ぐカギとなります。
リースバック後も、修繕費用や退去時の原状回復費用が発生することもあります。築年数の古い物件は修繕費が高額になる可能性があるため、事前に費用を確認しておくと安心です。
修繕費用や退去時の原状回復費用がどちらに負担されるのかを明確にし、予想外の出費を防ぐために、契約時に必ず確認しましょう。
リースバックは資金調達の有効な手段ですが、契約内容や仕組みを十分に理解していないと、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。リースバックを検討する際は、信頼できる業者を選び、契約内容をしっかりチェックしてください。この記事で紹介したポイントを押さえて、安全で安心なリースバック利用を心がけましょう。
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