コラムやオンラインセミナーを通じて住まいとお金に関する役立つ情報を発信しています。
ゆとりある暮らしの実現に向けて、ぜひお役立てください。
再雇用制度は、多くの企業で定年退職後の労働力確保の手段として導入されていますが、再雇用後の給与が下がることに不安を感じる方も少なくありません。 本記事では、再雇用後の給与が下がる理由と対策、給付金制度について解説します。また、同一労働同一賃金の観点から見た法的な背景についても紹介するので参考にしてください。 再雇用時に給与が下がる理由とは? 再雇用時に給与が下がる理由は、雇用形態の変更と契約の見直しが入るからです。多くの場合、正社員から契約社員やパートタイムに変更されるため、基本給が大幅に減少します。実際に株式会社パーソル研究所の調査では、再雇用後の給与が定年前に比べて約44.3%下がったことがわかります。職務内容や企業の方針によって異なりますが、多くの人が大幅な収入の減少を感じる結果となります。 また、正社員として継続した際にも、定年後再雇用制度では再雇用者の労働条件は、再雇用時に改めて取り決めてよいこととなっています。そのため、役職であっても仕事効率が落ちるなどを理由に給料が下げられてしまいます。 出典)株式会社パーソル総合研究所|シニア人材の就業実態や就業意識に関する調査結果 再雇用にも同一労働同一賃金は適用されるの? 同じ仕事をしているのに給与が下がる理由の一つには、法律的な背景があります。日本では「同一労働同一賃金」の原則が適用されつつありますが、再雇用の場合には必ずしも適用されないことが多いようです。 再雇用時には、労働契約法や高年齢者雇用安定法のもとで新たな契約が結ばれ、雇用形態の変更によって給与体系が変わることがあります。企業は再雇用者に対して異なる賃金体系を設定することが認められており、結果として、同じ業務内容であっても給与が下がることがあります。 給与が下がることを防ぐため対策方法 再雇用後に給与が下がる理由について不安を感じている方も多いでしょう。ここからは、給与が下がることを防ぐための方法を解説します。 スキルや資格を取得して交渉する 再雇用後に給与が下がる理由の一つとして、企業側が再雇用者の能力や経験を再評価する場合があります。そのため、スキルや資格を新たに取得して、自分の専門性を高めることが大切です。 例えば、業務に関連する資格を取得すると、その専門性が企業側に認められ、給与の見直し交渉の材料にできる可能性があります。これまでの職務経験や実績を整理し、再雇用後にどのような貢献ができるかを具体的に示すのも効果的です。スキルアップや資格取得に努めることで、給与の減額を防ぎ、再雇用後の待遇を改善するための交渉力を得られるでしょう。 法律事務所や労働組合に相談する 再雇用後に給与が下がる際には、法律事務所や労働組合に相談しましょう。同一労働同一賃金の原則が再雇用に適用されるかどうかを確認し、自分のケースに合った法的な対応策を検討することが大切です。 法律事務所では、具体的なアドバイスを受けながら、自分の権利を守るための適切な措置を考えられます。また、労働組合に相談することで、集団としての交渉力を活用し、より有利な条件を引き出せる可能性があります。再雇用後に給与が下がる理由について疑問や不安を感じた場合には、早めにこれらの専門機関に相談し、適切な対応を行うようにしましょう。 給付金制度の活用を検討する 再雇用により給与が下がった場合、給付金制度を活用することで、経済的な負担を軽減できます。再雇用で給料が下がった場合は、以下の給付金制度を活用しましょう。 高年齢雇用継続基本給付金 高年齢再就職給付金 給付金制度の詳細は以下のとおりです。 制度名 制度概要 給付されるタイミングと割合 高年齢雇用継続基本給付金 60歳になっても同じ職場で引き続き働く場合に支給される給付金 再雇用後の給与が60歳時点の賃金と比べて75%未満になった場合に支給され、月々の給与の15%程度が支給される※ 高年齢再就職給付金 60歳で一度退職し、その後再び就職した場合に支給される給付金 再雇用後の給与が60歳時点の賃金と比べて75%未満になった場合に支給され、月々の給与の15%程度が支給される ※2025年4月以降に給付率が10%に変更以降、段階的に廃止される予定。 給付金を申請する場所は、公共職業安定所(ハローワーク)です。各自の状況に合った制度を積極的に活用しましょう。 まとめ スキルや資格を取得して交渉を行ったり、法律事務所や労働組合に相談したりするなどの方法で、待遇の改善が期待できる場合もあります。また、給付金制度を活用して収入減を補うことも有効な対策です。再雇用に備えて情報を収集し、適切に対応することで、安心して働き続けられます。本記事を参考に、再雇用後の不安を改善しましょう。
年金が少ない高齢者にとって、老後の生活費をどうやって確保するかは深刻な問題です。年金だけでは生活費や医療費をまかなうのが難しい現実に直面している方もいるかもしれません。 生活費を補うには、例えば、副業やパートタイムの仕事、節約術、そして地域の支援制度の活用など、多岐にわたる選択肢があります。本記事では、年金が少ない人が老後の生活費を補うための具体的な方法を紹介します。 65歳以上の生活費 総務省統計局が発表した『家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要』によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯、単身者無職世帯の収入と支出額は下記のとおりです。 収入 消費支出 65歳以上の夫婦のみの無職世帯 244,580円 250,959円 65歳以上の単身者無職世帯 126,905円 145,430円 どちらの世帯でも消費支出が収入を上回り、それぞれ月額6,379円、月額18,525円の赤字となっています。つまり、赤字を補うには、収入を増やすか貯金を切り崩す必要があるということです。 出典)家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要 生活費以外にも急な出費が発生することも 高齢になると若い頃に比べて、怪我をしやすくなったり、病気になったりすることが増える傾向があります。したがって、入院費用や通院費用といった急な出費が生じる可能性も高まるため、それに備えて貯蓄しておくことも大切です。 生命保険文化センターの『2022(令和4)年度 生活保障に関する調査』によると、入院時の自己負担額は平均198,000円(※1)。1回の入院で約20万円が必要です。また、厚生労働省によると65歳以上の1人当たり国民医療費は754,000円(※2)となっています。医療費に充てるお金を数十万円確保しておくのがよいでしょう。 ※1出典)生命保険文化センター『2022(令和4)年度生活保障に関する調査』 ※2出典)厚生労働省『令和3(2021)年度国民医療費の概況』 年金が足りない時の対処方法 年金の収入だけでは、生活費、医療費などを含めた支出をまかないきれない場合に、どのような対応をするべきかを紹介します。 生活費を節約して固定費を下げる まず、初めに日頃の生活におけるコストを見直して、支出を減らしましょう。特に、電話やインターネットなどの通信費、電気、ガスの光熱費といった固定費を減らすとより効果的です。料金の安いお得なプランに変更したり、買い替えのタイミングで省エネ機能のある電化製品を選んだりするとよいでしょう。固定費を月額3,000円削減できれば、年間で36,000円節約できます。 また、大きく固定費を下げたいのであれば、住み替えなども検討しましょう。賃貸物件に住んでいる方は、「地方の物件」や「現状よりもコンパクトな物件」に引っ越しをすれば、現状よりも家賃を安くできる場合があります。持ち家に住んでいる方は、家を売却することで固定資産税などの税額を下げることができます。ただし、持ち家を所有していた方が引っ越し先に賃貸を選んだ場合は、引っ越し後には家賃が発生するため、結果的に毎月の固定費は増加する傾向があります。 支援制度を利用する 公的年金の収入金額やその他の所得が一定基準額以下の場合、年金生活者支援給付金を受給できます。給付金の支給要件と給付額は以下のとおりです。 【支給要件】 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である。 同一世帯の全員が市町村民税非課税である。 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は889,300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は887,700円以下(※2)である。 ※1:障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。 ※2:昭和31年4月2日以後に生まれた方で789,300円を超え889,300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で787,700円を超え887,700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。 出典)厚生労働省『年金生活者支援給付金制度について』 【給付額】 月額5,310円を基準に、保険料納付済期間等に応じて算出され、次の1、2の合計額が給付されます。 保険料納付済期間に基づく額(月額)=5,310円×保険料納付済期間/被保険者月数480月(※1) 保険料免除期間に基づく額(月額)=11,333円(※2)×保険料免除期間/被保険者月数480月(※1) ※1:昭和16年4月2日以降に生まれた方は被保険者月数が480月です。それ以前の生年月日の方は被保険者月数が異なります。詳しくは厚生労働省 公式HPを確認してください。 ※2:保険料免除期間に乗ずる金額は、毎年度の老齢基礎年金の額の改定に応じて変動します。詳しくは厚生労働省 公式HPを確認してください。 出典)厚生労働省『年金生活者支援給付金制度について』 例えば、支給要件を満たした昭和31年4月2日以後生まれの方で、被保険者月数480月のうち納付済月数が480か月、全額免除月数が0か月の場合、月額5,310円が支給されます。 再就職やアルバイトを検討する 年金だけでは収入が足りないのであれば、年金以外の収入を増やす必要があります。定年退職をしたあとも再就職したり、アルバイトを始めたりして、収入を得ることができれば生活費を補填できるでしょう。 また、60歳以降に失業保険(基本手当)を受給していた65歳未満の方が再就職して、雇用保険の一般被保険者となった場合、高年齢再就職給付金を受給できる場合があります。高年齢再就職給付金は、60歳以上65歳未満の方が、雇用保険の基本手当を受給したのちに再就職し、その上で給料が60歳時点に比べて75%未満に減っている場合に受けられる支援制度です。 受給資格に関して、上記で示した年齢のほかに下記の条件があります。 1年を超えて雇用されることが見込まれる安定した職業に就いた 60歳以上65歳未満の一般被保険者であること 再就職した時点で雇用保険の支給残日数が100日以上ある 直前の離職の時点で雇用保険に通算して5年以上加入していた その再就職について、再就職手当を受給していない 上記の受給資格を満たし、再就職時の給料が60歳時点の給料に比べて75%未満に減っている、かつ給料が365,114円未満であれば、高年齢再就職給付金を受け取れます。 ただし、支給対象月の全期間において、育児休業給付または介護休業給付の支給対象になっている場合には、高年齢再就職給付金を受け取れません。 出典)厚生労働省 公式HP 出典)厚生労働省 高年齢雇用継続給付について シニア世代におすすめのアルバイト シニア世代の方におすすめのアルバイトを紹介します。シニア世代におすすめなのは、警備員、清掃員、マンション管理など、年齢や経験を問わず求人募集をしているアルバイトです。また、長年料理をしてきた方であれば、社員食堂や給食センターの調理補助の仕事も経験を活かせるのでおすすめです。 シニア世代の仕事選びでは、無理なく自分のペースで働ける仕事を選ぶのがポイントです。求人サイトやアプリ、ハローワーク、シルバー人材センターを活用してアルバイトを探してみましょう。 収入を増やすと年金が減額される場合があるので注意 年金だけでは生活が苦しい場合に、再就職やアルバイトで収入を増やすと支給される在職老齢年金が減ってしまう場合があります。2024年度(令和6年度)の支給停止額の計算方法を確認しておきましょう。具体的には、年間の年金額を12で割った基本月額と総報酬月額相当額(※)の合計額が50万円を超えた場合、50万円を超えた額の1/2の年金額が支給停止の対象となります。 【支給停止額の計算例】 <基本月額(年金月額)15万円、総報酬月額相当額40万円の場合> ・支給停止額=(15万円+40万円-50万円)×1/2=2.5万円 ・在職老齢年金として受け取れる年金額は、15万円-2.5万円=12.5万円 ※毎月の賃金(標準報酬月額)+1年間の賞与(標準贈与額)を12で割った額 なお、老齢基礎年金は減額されず、収入を増やしても全額受け取れます。 出典)公益財団法人生命保険文化センター 公式HP まとめ 年金が少なく、老後の生活費を賄うのが難しいと感じているのであれば、生活費の見直しや支援制度の利用、年金以外の収入源の確保を検討しましょう。老後は、思わぬ怪我や病気で医療費が急に必要となるケースもあります。少しずつでもよいのでお金を貯めていくのがおすすめです。 年金が少なくても支給制度を活用したり、アルバイトを始めたりすることで、生活状況を改善する方法はあります。本記事で紹介した対処法をぜひ実践してみてください。
定年後は、長年の仕事から解放されて、これまでの人生とは違った新たな挑戦ができる機会です。趣味に没頭したり、旅行を楽しんだり、ボランティアで社会に貢献したりと、自分らしい時間を過ごせます。 本記事では、孤独を感じず、充実した定年後を過ごすための方法をお伝えします。新しい人生のステージを、より豊かで満足のいくものにするために準備をしましょう。 年金の受け取り時期を決める 定年後の生活設計を考える際、老後の収入である年金は重要な要素です。そのため、いくらの年金をいつからもらうかは早めに考えておくといいでしょう。 年金を早く受け取りたい場合は、繰り上げ受給することができます。年金の繰り上げ受給と繰り下げ受給のメリットとデメリットは以下のとおりです。 名称 メリット デメリット 繰り上げ受給 年金を早めに受け取れる 月々の受給額が減少する 繰り下げ受給 受給額が増加する 早く亡くなると恩恵が小さい 繰り上げ受給の場合、受け取り開始を1カ月早めるごとに年金額が0.4%減少します。一方、繰り下げ受給では、受け取り開始を1カ月遅らせるごとに年金額が0.7%増える仕組みです。通常の年金受給開始年齢を65歳とした場合の具体例は以下のとおりです。 繰り上げ受給の例 65歳での年金受給額が月額10万円の場合、受給開始を1カ月早めた場合と1年(12カ月)早めた場合、年金額は以下のように減額されます。 1カ月繰り上げ(64歳11カ月で開始):10万円×(1-0.004)=99,600円 12カ月繰り上げ(64歳で開始):10万円×(1-0.004×12)=10万円×0.952=95,200円 1年繰り上げて受給を開始すると、月額の年金は4,800円減り、95,200円となります。 繰り下げ受給の例 反対に受給開始を1年(12カ月)遅らせて66歳から受給を開始すると、年金額は以下のように増額されます。 1カ月繰り下げ(65歳1カ月で開始):10万円×(1+0.007)=100,700円 12カ月繰り下げ(66歳で開始):10万円×(1+0.007×12)=10万円×1.084=108,400円 1年繰り下げて受給を開始すると、月額の年金は8,400円増え、108,400円となります。 このように、受給開始時期を早めるか遅らせるかによって、月々の年金額が大きく変わることになります。それぞれの状況に応じて、最適な受給時期を選びましょう。 充実した定年後の生き方 以下のような生き方は充実した定年後を過ごせます。 趣味や旅行、ボランティア活動に時間を使う 再就職や再雇用を検討する 趣味や旅行、ボランティア活動に時間を使う 定年後は長年の仕事から解放され、自由な時間を手に入れられます。新たに得た時間をどう過ごすかは、人生をより豊かにする大きなカギとなります。 老後に楽しめる趣味として、例えば以下のようなものがあります。 料理やお菓子作り:調理の過程がストレス解消になる 音楽や楽器演奏:社交的な活動で交流の輪が広がる 読書や映画鑑賞:知識の習得やストレス解消になる ガーデニング:自然と触れ合いながら心身のリフレッシュを図れる ウォーキングやハイキング:心肺機能の向上や体重管理に役立つ 趣味や旅行、ボランティア活動に時間を使うことは、充実したシニアライフを送るための素晴らしい選択肢になるでしょう。 再就職や再雇用を検討する 定年後も再就職や再雇用を検討すれば、経済的な安心感を得られるだけでなく、社会とのつながりを維持し続けられます。働くことで新たなスキルや知識を習得し、自己成長を実感すれば、精神的な充実も得られるはずです。 自分に合った働き方を選び、無理のない範囲で社会貢献を続けてください。 シニア世代に人気の仕事 ここでは、シニア世代に人気の仕事を3つ紹介します。シニアに人気のある仕事は以下のとおりです。 飲食業 軽作業スタッフ 接客スタッフ 出典)タイミー:「タイミー、シニア・プレシニア世代のスポットワーク利用実態調査を実施」 飲食業 飲食業は、レストランや喫茶店において、調理の補助や材料の仕入れなどを行う仕事です。 【業務内容例】 簡単な調理 飲み物作り 食材の発注 料理の品質維持 店内の清掃や雰囲気づくり 簡単な調理だけではなく、食材の発注や店内の雰囲気作りなど様々な業務をこなす必要があります。基本的に立ち仕事が中心となるため、体力的な負担が大きく、体力を衰えさせたくないという方におすすめです。 軽作業スタッフ 軽作業スタッフは、未経験者でも始めやすい職種です。以下のような業務を工場や倉庫などで担当します。 【軽作業スタッフの業務内容例】 梱包 仕分け 商品管理 製品の検品 特別な資格や高度な技術は必要ないため、シニアでも取り組めます。ただし、体力が必要な作業もあるため注意は必要です。 接客スタッフ 接客スタッフは、オフィス、施設、レストランの場所などでお客様を案内する仕事です。 【接客スタッフの業務内容例】 備品の補充 ゴミの回収 床や窓の清掃 お客さまの案内 注文の聞き取り 電話対応 細やかな気配りと根気強さが求められる職種です。また、飲食店で接客スタッフの仕事に就いた場合には、上記以外にもテーブルセッティング、会計レジ業務、料理や飲み物の配膳などの業務を任せられます。 定年後の賢い働き方|再就職・再雇用を考える際の注意点 定年後の働き方を考える際には、在職老齢年金の仕組みも理解しておきましょう。在職老齢年金は、働きながら年金を受け取る場合の支給調整をする制度です。 給与(賞与を含む)と老齢厚生年金の月額が、一定の基準額を超える場合は超過分に応じて年金の一部が支給停止または全額が支給停止とされます。ただし、支給停止された額が年金として失われるわけではなく、将来的に再計算される場合があるため、長期的な視点が大切です。 老齢年金の受給要件の詳しい内容は「老齢年金とは?受給要件や年金額、請求手続きについて解説」も参考にしてください。 適度な運動で健康寿命を延ばそう 定年後に充実した生活を送るためには、健康が大切です。趣味や仕事を楽しむためにも、毎日の運動を習慣化しましょう。具体的には以下のような運動が継続しやすいでしょう。 ヨガ 水泳 ストレッチ ウォーキング 筋力トレーニング 1日4,000歩を目安に歩いたり、軽いストレッチを取り入れたりして、筋力を維持しましょう。適度な運動は健康寿命を延ばし、長く活動的な生活を送るための基盤となります。無理なく続けられる運動を見つけ、日常に取り入れていくことが大切です。 まとめ 本記事では、定年後の過ごし方や、仕事について解説しました。定年後の過ごし方は、年金の受け取り時期や働き方を含め、自分に合った選択肢を見つけることが大切です。趣味やボランティアで心を豊かにし、適度な運動で健康を維持しながら、孤独を感じないシニア生活を送りましょう。
家を売りに出してから1年以上経っても売れないという状況に直面している方々にとって、原因や解決策を見つけることは大きな課題です。市場の動向や物件の状態、価格設定など、さまざまな要因が絡み合っているため、一筋縄ではいかないことが多いでしょう。 家の売却を成功させるためには、価格の見直しや不動産会社の変更など、さまざまな対策が必要となります。本記事では、1年以上売れない家の原因や売るための対策について解説します。 不動産価格はどのように決まる? 1年以上家が売れない原因の一つに、不動産価格の設定が適切でない場合が挙げられます。不動産価格は、戸建てとマンションで異なる要素に基づいて決定されます。ここでは、戸建てとマンションの価格の決まり方を具体的に解説します。 戸建て価格の決まり方 戸建て住宅の価格は、土地と建物の価値の組み合わせによって決まります。土地と建物の価値は、以下の主な要素で決まります。 土地の価値 建物の価値 ・生活環境 ・接道状況 ・地域の治安 ・形状と広さ ・駅からの距離 ・教育施設の近さ ・築年数 ・建築素材 ・設計の質 ・リフォーム歴 ・メンテナンス状態 最近では、郊外や自然豊かなエリアへの移住が注目され、そのような地域の戸建て価格が上昇しています。しかし、逆に需要が少ないエリアや、古い建物の場合は価格が低くなるケースもあります。 1年以上売れない戸建ての多くは、上記の要因を適切に考慮できていない可能性があります。市場動向や立地の特性を理解し、価格の見直しを検討しましょう。 マンション価格の決まり方 マンションの価格は、以下の主な要素で決まります。 階数 立地条件 部屋の位置(方位) 設備の充実度 修繕計画の状況 管理組合の運営状況 築浅マンションや高いセキュリティ設備を備えたマンションは、高値で取引されることが多い傾向があります。一方、築古マンションや管理状態が悪いマンションは価格が下がりがちです。売却を成功させるためには、物件の強みと弱みを明確に把握し、価格を再設定しましょう。 家が売れない理由 家が1年以上売れない場合、原因を特定し対策を考えることが大切です。ここでは、株式会社すむたすが行った「売れない・売れづらい不動産の理由」に関する調査を基に売却が進まない理由について解説します。 出典)株式会社すむたす|「売れない・売れづらい不動産の理由」に関する意識調査 相場よりも高い金額で売ろうとしている 売れない原因の一つは、設定した売却価格が相場よりも高すぎることです。価格が市場の適正水準を大幅に超えていると、買い手には割高に感じられ、物件への興味を失わせる可能性があります。 同じエリアで似たような物件が複数売り出されている場合、価格が高いと選ばれにくくなります。現在はオンラインでも相場情報を調べられるため、価格設定の目安を一般の人でも簡単に把握できます。そのため、不動産会社の査定どおりに価格を決めるのではなく、自分なりに価格が適切かどうかを判断するのも重要です。 共有部が汚い・室内・設備が劣化している 外観が綺麗であっても共有部が汚い、室内・設備が劣化していると家が売れない理由となります。多くの購入希望者は、インターネット上で物件の写真を見て、実際に内見を行い購入を検討します。そのため、写真のクオリティが良くても、内見を行った場合に、共有部分が暗くて汚い、設備が劣化していると物件の印象を悪くしてしまいます。 逆に、室内が綺麗で設備も新しいものを取り付けてある家であれば、物件の印象が良くなります。中古マンションの場合はリフォームしてから売却することも検討するとよいでしょう。 周辺にスーパーや病院などが少ない 前述した調査によると、新型コロナ後は家の周辺の利便性が求められるようになっているようです。周辺に医療施設・介護施設が少ない場合やスーパー・コンビニ等の商業施設が少ない場合は、家が売却しづらくなる可能性があります。 水害や地盤が緩い 地盤が緩い地域や浸水の想定される区域にある家だと、家が売れにくくなる可能性があります。例えば、東京都は大雨や台風による水害の可能性がどれぐらいあるのか区域に示した、洪水浸水想定区域図を公開しています。売却を想定している家が、水害被害の可能性が高い地域にあると、購入希望者への印象が悪くなり、売却しづらくなってしまうでしょう。 家が売れない時の対策 家を売却しようとして1年以上が経過しても売れない場合、原因を分析し適切な対策を講じることが大切です。ここからは、具体的な対策方法について解説します。 価格を見直す 1年以上家が売れない場合、見直すべきなのは価格設定です。多くの場合、売れない原因は物件が相場よりも高い価格で設定されていることにあります。 不動産市場は常に変動しており、特に過去1年間で周辺の物件価格が変わっている可能性があります。そのため、最新の市場データを基に価格を再評価しましょう。具体的には、近隣での最近の売却事例を調べることや、不動産エージェントに最新の査定を依頼する方法があります。また、SBIシニアの住まいとお金でも売却物件の査定を行っています。 無料の仮審査を申込む ご所有の不動産を担保にいくらまで融資可能かをご回答いたします。 不動産会社を変える 1年以上売れない家を売却するためには、不動産会社の変更も有効な手段です。不動産会社によって得意な地域や販売手法が異なるため、物件に最適な会社を選ぶことが大切です。 不動産会社が地域の市場動向に詳しくない、または効果的なマーケティングを行っていないと、売却が遅れる可能性があります。新しい不動産会社を選ぶ際は、過去の実績や口コミ、提案される販売戦略をチェックし、信頼できるパートナーを見つけましょう。 媒介契約の種類を変更する 不動産会社に自宅の売却を依頼する際には媒介契約を締結する必要があります。媒介契約には以下の3種類がありそれぞれ契約内容が異なります。 一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約 一般媒介契約は複数の不動産会社に売却の仲介を依頼できる契約です。複数の不動産会社と連絡を取り合う必要があるため工数はかかりますが、多くの購入希望者にリーチできます。専任媒介契約は1社の不動産会社とのみ仲介を依頼する契約です。仮に自身で不動産の買い手を見つけられた場合は、自ら直接取引することも可能です。 一方で、専属専任媒介契約も1社の不動産会社とのみ仲介を依頼する契約ですが、自身で不動産の買い手を見つけられても直接取引することはできません。 媒介契約の種類については、「自宅売却の流れや損をしないためのポイントを解説」で詳しく解説しているので、詳細な内容とメリット・デメリットを知りたい方はぜひ参考にしてください。 まとめ 本記事では、1年以上家が売れない理由や対策について解説しました。1年以上家が売れない理由は、相場とかけ離れた高額な価格設定、物件の状態や立地条件の悪さです。 上記の要因を改善するためには、まず適正な価格に見直すことが大切です。価格が高すぎると、購入希望者の興味を引けず、市場での競争力が低下します。売却が長引いている場合、具体的な対策を講じることで、売れない状況を改善できる可能性があります。 また、不動産会社の選び直しや、販売戦略の見直しも有効です。家が売れない原因を理解し、適切な対応を取りながら売却に向けて行動しましょう。
マンションの売却は重要な決断ですが、誤った判断が大きな損失につながることもあるため注意が必要です。価格設定を間違ったり内覧準備を怠ったりすると、売却が進みづらくなります。 そのため、事前に売却時にやってはいけないことを知って、有利な条件での売却を実現しましょう。本記事では、マンションの売却で避けるべき「やってはいけないこと」について詳しく解説します。 マンション売却に満足している人はどれぐらい? マンションを売却した人々のうち、どれくらいの割合の人が満足しているのでしょうか。 出典)エンマネ|中古マンションの売却に関する経験者の実態調査 エンマネの調査結果によれば、マンション売却後に「満足している」と答えた人は全体の約72.4%を占めています。 出典)エンマネ|中古マンションの売却に関する経験者の実態調査 満足している理由としては、「売却で得た資金を有効に使えているため」「売却価格が期待していた通りだったため」などが挙げられている一方で、満足していない方も25%ほどいます。満足できた人とできなかった人の違いはどこから生まれるのでしょうか?上記の調査によるとマンションを売却してみて、“やっておけばよかった”こととして、「市場価格の調査を怠らない」「手数料など諸経費まで調べておく」など、事前の下調べに関する後悔が多く見られました。 このような回答を踏まえると、マンション売却でやってはいけないことは、「売却までの流れや資金の活用方法などを事前に確認せずに売却を進めること」ではないでしょうか。もしマンション売却の流れを把握せず、市場調査なども行わず売却を進めれば「市場の平均価格より大幅に安く売却してしまった」「必要な書類の準備が遅れ売却までの期間が長引いた」などの事態を招く可能性が高いです。このような事態にならないためには、しっかりとした準備をし、あらゆる事態を想定して売却を進めていくことが大切になります。 マンション売却の流れ マンション売却の手続きは主に以下の流れで進みます。 売却物件の相場を調べる 売却に必要な書類を整える 信頼できる不動産業者を選ぶ 選んだ業者に物件を査定してもらう 不動産業者と媒介契約を結ぶ 売却価格を決定して販売活動を始める 広告や内覧会を通じて買い手を探す 買い手が見つかったら売買契約を結ぶ 引き渡しの準備をする 物件を引き渡す 諸費用の支払いを終わらせる 売却したら確定申告をする 特に「売却価格を高く設定しすぎて買い手が見つからない」ということはマンション売却ではよくあることです。物件を売りに出す際には、売却予定のマンションの相場を調べて適正な価格設定をすることが大切です。また、不動産業者選びに失敗して売却が遅れるといった事例もあります。実績や評判、手数料などを比較してから信頼できる不動産業者を選ぶことが大切です。 マンション売却に失敗しないための対処法 売却プロセスでは、誤った判断が大きな損失を招くリスクがあります。ここでは、売却で避けるべきミスと、そのための対処法を解説します。 信頼できる不動産を選ぶ 不動産を売却する際は、信頼できる不動産業者を選びましょう。不動産業者の中には、経験が浅かったり売却の実績があまりない不動産業者もいたりするため、適切な不動産業者選びが大切です。 過去の実績や顧客評価、オンラインのレビューを確認し、その不動産業者が信頼できるか調べましょう。また、複数の不動産業者から見積もりを取得し、契約条件や手数料の透明性を比較することも必要です。信頼できる不動産業者を選ぶことで、適切なアドバイスを受けながら、売却プロセスを進められます。 売却価格を適切に設定する 売却価格の設定は、マンション売却の成否を大きく左右する大切なポイントです。高すぎる価格を設定すると、買い手が現れず、物件が長期間売れ残るリスクがあります。反対に、安すぎる価格設定では、本来得られる利益を失うことになります。適切な価格を設定するためには、市場動向を把握し、類似物件の売却事例を参考にすることが効果的です。 適切な価格を知るには複数の不動産業者に売却査定を依頼することが重要です。複数の不動産業者から意見をもらうことにより、客観的なデータに基づいた価格設定が可能になります。価格設定を適切に行うことで、早期に売却が成立し、最大限の利益を確保できるでしょう。 売却活動の適切なタイミングを見極める マンション売却を成功させるためには、売却活動を開始するタイミングも大切です。市場の状況や季節、経済の動向によって、買い手の需要が大きく変わるため、最適なタイミングを見極めることが求められます。例えば、マンション売却の適切な時期は、春や秋など新生活や転勤のシーズンです。 一方で、年末年始やお盆シーズンは、買い手の関心が低下する傾向があります。売却活動を最適な時期に開始することで、スムーズな取引を実現できるでしょう。 マンション売却時にかかる諸費用を把握する 例えば、マンションを売却する際の、代表的な諸費用は以下のとおりです。 仲介手数料 抵当権抹消費用 印紙税 譲渡所得にかかる税金 売却後の手取り額を正確に見積もることが大切です。予想外の出費を防ぎ、スムーズな売却を進めるためには、専門家に相談しましょう。 まとめ 本記事では、マンション売却で陥りがちなミスとその具体的な防止策を解説しました。マンションの売却は、人生の中でも重要な決断の一つです。 売却を成功させるためには、適切な価格設定、売却のタイミングの見極めることが大切です。本記事を参考に満足のいく売却を実現してください。
高齢化社会が進む中、多くの家庭で実家じまいが問題となっています。親が高齢になると、介護が必要になったり、施設に入所したりすることが増えます。その結果、実家が空き家となり、管理や維持が難しくなります。ただ、思い出が詰まった家を手放すことは、心に大きな負担を伴うものです。 そのため、実家じまいは、物理的な整理だけでなく、心の整理も必要です。この記事では、実家じまいのプロセスや心の整理の方法、そして実際に行う際の費用とポイントについて詳しく解説します。 実家じまいとは? 実家じまいとは、親が住んでいた家を処分する一連の手続きを指します。多くの人にとって、実家は思い出が詰まった特別な場所です。しかし、親の介護や自身の生活環境の変化に伴い、実家を手放す決断を迫られることがあります。 実家じまいを行う場合、親の意向を尊重しつつ、残された兄弟姉妹間で話し合いをして、行うタイミングや役割分担をすることが大切です。 実家を維持する際にかかる費用 実家じまいをせずに実家を維持するためにはどのぐらいの費用がかかるのでしょうか?株式会社すむたすの調査(※)によると実家の維持・処分費用は「50〜100万円」が多いようです。 【実家を維持する際にかかる費用例】 修繕費用 固定資産税 都市計画税 火災保険料 光熱費と水道代など ただし、屋根や床などの大規模修繕工事などが発生した場合、修繕費用は100万円以上になる場合があるので注意しましょう。 また、固定資産税と都市計画税は、土地や建物の価値を基に計算される税金です。この税金の金額は、その土地や建物の固定資産税評価額(課税標準額)に対して定率を掛け合わせて決められます。具体的には、固定資産税は課税標準額の1.4%で、都市計画税は課税標準額の0.3%が適用されることが多いです。課税標準額にこの範囲の税率をかけた金額が、毎年支払う必要がある税金になると理解しておきましょう。 ※出典)株式会社すむたす|半数以上が「後悔」。実家じまい経験者調査、事前にしておくべきだったことトップ3は①処分費の確認②親と一緒に片付け③売却価格の確認 特定空き家に認定されると税金が上がる 実家が「特定空き家」に認定されると、固定資産税が大幅に増加する可能性があります。 通常、「小規模住宅用地の特例」という制度があり、住宅が建っている土地の固定資産税や都市計画税は大幅に軽減されます。 【通常の場合】(固定資産税) 小規模住宅用地(200㎡以下の部分):固定資産税評価額の1/6に軽減 一般住宅用地(200㎡を超える部分):固定資産税評価額の1/3に軽減、上記の内容を踏まえて計算した、土地の固定資産税評価額1,000万円の場合の具体例は以下のとおりです。 土地の固定資産税評価額:1,000万円(土地面積150㎡を想定) 小規模住宅用地の特例適用後の課税標準額:1,000万円×1/6=166.7万円 固定資産税:166.7万円×1.4%=約2.3万円 しかし、特定空き家に認定されると特例措置の適用がなく、土地の固定資産税課税標準額そのものに1.4%をかけて固定資産税を算出します。特定空き家とは、適切な管理が行われておらず、倒壊や衛生上のリスクが高いと判断された空き家を指します。 特定空き家の固定資産税は住宅用地の特例適用時から最大6倍に上がるため、約2.3万円の固定資産税は、約14万円になります。実家は放置せず、定期的に管理するか、早めの売却や処分を進めた方がよいでしょう。 【特定空き家に認定された場合】 土地の固定資産税評価額(課税標準額):1,000万円(特例措置解除) 固定資産税:1,000万円×1.4%=14万円 実家を片付ける流れ 実家じまいは心身ともに大きな負担がかかる作業です。計画を立てて着実に進めることが大切ですが、心の整理がつかない場合は、無理をせずに時間をかけて整理しましょう。実家を片付けて売却する際の流れは、以下のとおりです。 片付けの計画を立てる 片付ける日や捨てる日を決める 必要なものと捨てるものをわける 必要な物や財産はよけておく 部屋中の掃除をする 不動産会社に査定を依頼する 土地や建物を売ると税金がかかる 実家の土地や建物を売却する際には、所得税や住民税などの税金がかかります。 土地と建物の取得費が2,000万円の家を売却した場合は、以下のような金額になります。 土地と建物の取得費が2,000万円の家を売却した場合の例 譲渡所得は、売却価格から購入費用や売却にかかった費用、減価償却費を差し引いて計算します。 土地と建物の取得費:2,000万円 売却にかかる費用(仲介手数料):96万円※1 売却価格:3,000万円 ※1:仲介会社により変動する可能性があります。 【譲渡所得の計算】 譲渡所得=3,000万円−(2,000万円+96万円)=904万円 譲渡所得は904万円となります。 【譲渡所得税の計算】 ここでは、所有期間が5年を超える長期譲渡所得として計算します。 所有期間が5年超の場合、長期譲渡所得として税率が適用され、以下のような税額になります。 【長期譲渡所得】 所得税:904万円×15.315%=138万4,476円 住民税:904万円×5%=45.2万円 所得税・住民税・復興特別所得税を合わせた税額は、約183万円です。 ただし、マイホームであれば「3,000万円の特別控除」が適用され、譲渡所得904万円が控除されるため、税金は0円になります。売却によって得られた利益(譲渡所得)に対しても課税されるため、事前に税額を把握し、資金計画を立てたほうが良いでしょう。 特定の条件を満たせば、税金の軽減措置を受けられるケースもあるので、税金に関する詳細は、税理士などの専門家に相談しましょう。不動産の売却時の税金について知りたい方は「不動産の購入・売却にかかる税金をそれぞれ解説」を参考にしてください。 遺品整理は10か月以内に必要 遺品整理は、相続税の申告期限である被相続人が死亡したことを知った日(通常の場合は、被相続人の死亡の日)の翌日から10か月以内に作業しましょう。遺品整理を放置すると、相続手続きが進まず、相続税の申告が遅れてしまう可能性があります。相続税の対象になる可能性がある財産は以下のとおりです。 自動車やオートバイ 株や債券などの投資商品 土地や建物などの不動産資産 銀行口座の残高や手元の現金 生命保険や各種保険の受取金 知的財産権(著作権や商標など) 貴重な宝石や美術品、アンティーク品 上記の資産は、相続や贈与で税金がかかる可能性があるため、事前に把握しておくことが大切です。また、仕事で忙しい方や、気持ちの整理がつかなくて自分で片付けられないなどの場合は、専門業者に相談しましょう。実家じまいや遺品整理をする前に「【知らないと大損?】遺品整理は○○か月以内にすべき!?」も参考にしてください。 形見分けをする場合の注意点 形見分けとは、故人が生前愛用していた品々を親族や親しい友人に分け与えることです。故人との思い出を共有し、その記憶を物として形に残すという目的があります。形見分けでは、故人が大切にしていた以下のような品を選ぶのが一般的です。 本や写真 衣類やアクセサリー 日常的に使用していた道具 ただし、高額のものを形見分けするときは、贈与税が発生してしまう可能性があるため、注意が必要です。贈与税がかかる可能性があるものは、以下のとおりです。 価値が高い美術品や骨董品 ダイヤモンド・金・プラチナなどの高価な宝石や貴金属 形見分けは、故人を偲び、残された者同士が共に故人を思い出しながら心の整理をする大切な機会です。形見分けを行う際は、贈る相手の気持ちや故人との関係を考慮し、適切な品を選びましょう。 遺品整理は業者に頼むこともできる 遺品整理を家族だけでするのが難しい場合、専門の業者に依頼することもできます。遺品整理業者は、短期間で効率的に整理できて、処分が難しい品物も適切に対応してくれます。遺品の整理を業者に依頼する場合の費用相場は以下のとおりです。 1LDK:7〜20万円 4LDK以上:22〜60万円 ※SBIシニアの住まいとお金ch調べ 遺品整理のプロによる作業は、感情的な負担を軽減するだけでなく、法律に則った適切な処理を行います。費用は発生しますが、安心して任せられるため、利用する価値はあるでしょう。 まとめ 本記事では、実家じまいの流れや、遺品整理について解説しました。実家じまいは、感情的な負担とともに、手続きや費用の面でも多くの課題を伴います。実家を維持するための費用や、片付けの流れ、税金に関する注意点を理解した上で、計画的に進めてください。
老後の生活を安心して過ごすためには、十分な資金が必要です。しかし、年金や貯蓄だけでは不安を感じる高齢者も少なくありません。そんな中、自宅を売却して資金を調達するという選択肢が注目されています。自宅を売却することで得られる大きな資金は、医療費や生活費、旅行や趣味など、さまざまな用途に活用できます。 本記事では、自宅売却のメリットとデメリットを詳しく解説します。自宅売却が本当に最善の選択肢なのか考えてみましょう。 約6人に1人が不動産売却で失敗がある 不動産を売却する際には、失敗が生じるケースがあります。日本トレンドリサーチとTAQSIE|タクシエ(※)の調査によると、17.8%の方が不動産売却で失敗したというデータがあります。 不動産売却における失敗は以下のとおりです。 安く売り急いでしまった 地域の相場を理解せずに売却した 高額すぎる価格設定をして売れ残った 売却のタイミングを見誤ってしまい、想定以上に時間がかかり、その後の生活設計に悪影響を及ぼす恐れもあります。こうした失敗を避けるためには、専門家のアドバ イスを受け、事前の準備を怠らないようにすることが大切です。 出典)日本トレンドリサーチとタクシエ(TAQSIE)調査(※) 自宅売却の第一歩は家の価値を知ること 自宅を売却する際は、まず自宅の市場価値を正確に把握しましょう。自分の家が市場でどの程度の価値があるのかを知ることで、適切な売却価格を設定できます。 自宅の価値は、地価公示価格や実勢価格、固定資産評価額など様々な指標が絡み合って決まります。そのため、不動産の知識がない一般の方には、自分の家にどのぐらいの価値があるのか計算することは困難でしょう。 そこで、自身の自宅の価値を知りたい時には、オンライン査定を活用したり、不動産会社に査定を依頼したりして、客観的な評価を得ましょう。そうすることで、自宅の価格を知れるだけではなく、売却後の資金計画や次の住まい探しにも役立てられます。 自宅の価値については「我が家の価値は○○で決まる!【住まいとお金の失敗談】」の動画も参考にしてください。 自宅売却の注意点 60代になると相続や贈与を考え自宅の売却を検討する人も増えてきます。しかし、贈与や相続に関する税務の問題は複雑なので、軽い気持ちで自宅売却を進めるのではなく事前に相続にかかる税率や控除を理解しておくことが大切です。税理士などの専門家に相談し、タイミングと手続きを踏めば、予期せぬ税負担を避けられるでしょう。 贈与の場合の税率 贈与により財産を取得した場合、土地と建物の評価額に応じて贈与税が課されます。贈与税の税率は贈与金額によって異なり、基礎控除額(110万円)を超える部分に対して10~55%の税率が適用されます。具体的には、「兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子が未成年者」の場合、以下のような税率が適用されます。 【一般贈与財産用】 出典)国税庁|贈与税の計算と税率(暦年課税) 贈与金額が1,300万円の場合の贈与税の計算は以下のようになります。 課税価格を求める(基礎控除110万円を引いた後の金額) 1,300万円-110万円=1,190万円 税率を適用し、控除額を差し引く 1,190万円×40%-125万円=351万円 したがって、この場合の贈与税は351万円となります。ただし、18歳(贈与を受ける年の1月1日時点の年齢)以上の者が直系尊属(父母や祖父母など)から贈与を受けた場合には控除額が異なりますので、詳しくは「国税庁| 贈与税の計算と税率(暦年課税)」でご確認ください。 贈与の際に活用したい控除と特例措置一覧 贈与を計画する際は、以下の控除や特例措置も活用しましょう。控除や特例措置を使って、可能な限り贈与税の負担軽減を考えてみてください。 配偶者控除 婚姻期間が20年以上の夫婦間(内縁関係は除く)で使えて、基礎控除の110万円と、最大2,000万円までが非課税 住宅取得等資金の非課税制度 子や孫に対して住宅購入資金を贈与する場合に省エネ住宅で1,000万円、それ以外は500万円まで非課税 教育資金の一括贈与の非課税措置 子や孫に教育資金を一括して贈与する場合、1,500万円までの金額が非課税となる制度 結婚・子育て資金の一括贈与の非課税措置 子や孫に結婚や子育てにかかる資金を一括して贈与する場合、1,000 万円 までが非課税となる特例 相続の場合の税率 相続により財産を取得した場合、相続税が発生するので注意しましょう。相続税の税率は遺産総額に応じて決まり、最大で55%の税率が適用されます。 出典)国税庁|相続税の税率 相続財産の評価額が7,000万円で、法定相続人が2人いる場合の相続税を計算すると以下のような式と答えになります。 課税価格の計算:7,000万円(相続財産)−4,200万円(基礎控除)=2,800万円 相続税の税率適用:1,400万円(一人当たり※)×15%-50万円=160万円 ※相続分はそれぞれ2分の1ずつとする 一人当たりの相続税額は160万円で二人合わせると320万円となります。相続税は贈与税に比べて、税負担が軽くなる場合もあるので、相続税の申告に際しては、税理士に相談し適切な手続きをしましょう。 相続の際に活用したい控除と特例措置一覧 相続の際に活用したい控除と特別処置は以下のとおりです。 基礎控除 贈与税額控除 相次相続控除 配偶者の税額軽減 障害者の税額控除 未成年者の税額控除 控除と特別処置の詳細は以下の表にまとめています。 基礎控除 遺産の総額から一定の金額を差し引いて、相続税の課税対象となる金額を減少させられる 相次相続控除 短期間に複数回の相続が発生した場合に負担を軽減できる制度です。短期間に相続が続く場合、前回の相続税を考慮して次の相続税を軽減します。 配偶者の税額軽減 配偶者が遺産を相続する際に、「法定相続分」または「1億6,000万円」のどちらか大きい方の金額までは相続税がかからない制度 障害者の税額控除 相続人が85歳未満の障害者である場合に適用される特別な控除 未成年者の税額控除 相続人が18歳未満の未成年者である場合に適用される控除 相続時には、さまざまな控除や特別措置を活用することで、相続税の負担を大幅に軽減できます。詳しくは「相続税の計算|国税庁」も参考にしてください。 自宅売却から賃貸への住み替えは難しい? 高齢者が賃貸物件を借りにくい理由は、以下のポイントです。 家賃滞納のリスク 孤立死や健康リスクへの懸念 家主は高齢者が病気や室内で孤立死するリスクを懸念しています。事故物件としての評価下落のリスクが増大するのを避けるため、入居を拒否するケースが多いです。また、「単身であること」や「緊急連絡先がいないこと」も大きな要因です。緊急時に対応できる保証人がいないことや、家賃の支払い能力に対する不安を感じています。 高齢者が賃貸物件を借りやすくするためには、家主の不安を解消する対策が必要です。入居のハードルを下げる対策として以下のサービスを利用しましょう。 家賃債務保証 高齢者向け住宅 高齢者向け住宅の選択肢も増えており、必要なケアを受けつつ自立した生活ができる環境が整備されつつあります。上記の対策を講じることで、高齢者でも賃貸物件に入居しやすくなるでしょう。老後の住まいを詳しく知りたい方は「老後に賃貸物件は借りにくい?その理由や対策を紹介」を参考にしてください。 資金調達のための売却であれば、リースバックなども検討する 老後の資金調達を目的に自宅を売却する場合、リースバックという選択肢も検討しましょう。 リースバックとは、一般的にリースバック運営会社とリースバックを利用したい個人間で、不動産の売買契約および賃貸借契約を締結することで、売却後も同じ家に住み続けることができるサービスです。不動産をリースバック運営会社に売却し、賃貸借契約を結びます。 リースバックのメリットは以下のとおりです。 住み慣れた家に住み続けられる 固定資産税や維持管理費などの負担がなくなる 売却資金は老後の生活資金やローンの返済に利用できる 家賃という形で毎月の支出が固定化されるため予算管理がしやすくなる リースバックのデメリットは以下のとおりです。 売却価格が市場価格よりも低くなる リフォームや建て替えの制限がある 死ぬまで住み続けられるとは限らない リースバック運営会社にもよりますが、最終的には「引っ越しによる明け渡しか買い戻し」を選択できます。ただし、売却価格が低くなったり、長期的に住み続ける保証がなかったりするリスクもあるため、契約前にしっかりとメリットとデメリットを理解したほうが安心です。 まとめ 本記事では、自宅の売却や税率について紹介しました。老後に自宅の売却を考える際、慎重な判断が求められますが、適切な準備と情報収集をすれば、自宅売却をスムーズに進められるでしょう。 また、リースバックなどの選択肢を活用すれば、住み慣れた家に住み続けながら資金を得られるため、老後の生活にゆとりを持たせられるでしょう。もし、自宅売却で悩んでいることがあれば、専門家へのアドバイスを求めましょう。資金計画や自宅売却の手順を丁寧にプロの視点で説明してくれます。
定年後の新たな生活を迎えるにあたり、多くの人が「家を買う」という選択肢を考えます。長年の仕事を終え、自由な時間が増える中で、自分たちの理想の住まいを手に入れることは、大きな喜びですよね。 しかし、定年後の住宅購入には、経済的な側面やライフスタイルの変化、将来の健康状態など、さまざまな要素を考慮する必要があります。本記事では、定年後に家を買う際のメリットとデメリット、資金計画の立て方、理想の住まいを見つけるためのポイントなどを詳しく解説します。 住み替えタイミングと理由 不動産流通経営協会の「シニアの住宅に関する実態調査」によると、住み替えた理由については、「より便利なところに住みたかったから(16.8%)」「老後を見据えた家に住み替えたかったから(16.8%)」と最も多くなっています。 確かに、高齢になると階段やちょっとした段差が不便になり、バリアフリー対応の住宅や医療施設が近かったらと思うことも多いのではないでしょうか。こうした状況を踏まえるとシニア層が住み替えを考える際には、現状の家に対する不満を洗い出すだけではなく、70歳・80歳になった時にどのような不自由が発生するかを考えた家の購入が必要になるでしょう。 老後の住まいは持ち家か賃貸か? 持ち家と賃貸には、以下のようなメリットとデメリットがあります。 【持ち家と賃貸のメリット・デメリット】 持ち家 賃貸 メリット 相続税対策 住環境の安定 転居の柔軟度の高さ デメリット 維持費用や修繕費の負担 長期的な費用負担 持ち家と賃貸には、それぞれメリットとデメリットがあります。持ち家のメリットは、相続税対策になることや、安定した住環境が得られる点が挙げられます。しかし、家の維持費や修繕費の負担が生じるため、計画的な資金管理が必要です。 一方、賃貸のメリットは、家のメンテナンスに悩む必要がなく、ライフスタイルや健康状態に応じて柔軟に住まいを変えられます。ただし、賃料の支払いが生涯続くため、最終的な費用負担が多くなる場合もあるので注意しましょう。何よりも未来の生活を見据え、自分にあった選択をすることが大切です。 持ち家が相続税対策になる理由 持ち家は相続税対策として有効な主な理由は以下のとおりです。 現金よりも評価額が低く見積もられるから 小規模宅地等の特例が適用されれば評価額を最大で80%軽減するから 被相続人が住んでいた家に関しては「小規模宅地等の特例」が適用されれば、最大で80%もの評価額を軽減できます。小規模宅地等の特例や相続税に関しては「相続時の不動産評価方法は?評価に関する特例も併せて解説」も参考にしてください。 高齢者が賃貸を借りづらい理由 高齢者が賃貸物件を借りるのが難しいのは、以下の要因が関係しています。 高齢者の健康リスクの不安 賃料の支払い能力に対する不安 また、高齢者が単身である場合、孤独死のリスクが大きな問題となり、貸主にとって契約を避けたい要因となるでしょう。このような状況を改善するためには、連帯保証人を立てる、家賃保証会社を利用するなどの対策をしましょう。 老後の賃貸物件についての詳しい内容は「老後に賃貸物件は借りにくい?その理由や対策を紹介」も参考にしてください。 住宅ローンは70歳以上でも利用可能 高齢になると住宅ローン組めないと思いがちですが、60歳以上の方でも借りられる住宅ローンは存在します。例えば、住宅ローンの【フラット35】は「申込時の年齢が満70歳未満の方」かつ「日本国籍の方、永住許可を受けている方または特別永住者の方」であれば借り入れ可能です。 【フラット35】には以下のような特徴があります。 繰り上げ返済手数料が無料 最大融資額が8,000万円 長期の返済期間を選択できる 長期固定金利で将来的な金利上昇のリスクを避けられる また、【フラット35】は、親子リレー返済を利用する場合、満70歳以上の方も申込可能です。将来の金利変動を避け、返済計画を安定させたい方におすすめで、定年後も安定した返済計画を立てられるので、必要に応じて活用しましょう。 【フラット35】について詳しく知りたい方は「60歳以上のフラット35利用者が増加傾向!最新の実績調査を考察」も参考にしてください。 住宅ローンのリ・バース60とは リ・バース60は、民間金融機関が提供する住宅ローンの1つです。リ・バース60の特徴は以下のとおりです。 満60歳以上の方を対象にした住宅ローン 毎月の元本返済が不要で亡くなるまでの毎月の支払いは利息のみに限定される 債務者が死亡した際に住宅を売却してローンを返済するか現金でローンを返済 リ・バース60は、住宅の建設、購入、リフォームなどに加え、住宅ローンの借り換えにも利用できます。リ・バース60について詳しく知りたい方は「リ・バース60とは?メリット・デメリットを解説|住まいとお金の知恵袋」も参考にしてください。 移住する際の注意点 株式会社フージャースコーポレーションが行った「移住に関するアンケート」によると住まい・暮らしに関心のある人が地方移住をはじめたいタイミングは、51.3%が定年退職するタイミングと回答しました。しかし、定年後に移住する際には、以下の3つの点に注意しましょう。 生活環境の変化 医療施設や買い物場所の充実度 地域コミュニティとの関わり方 この3つの中で特に注意しておきたいのは、医療機関や買い物場所の充実度です。都会とは違い地方では、自宅から病院までの距離、スーパーまでの距離が遠くなりがちです。また、電車が通っていない地域も多く、車での移動が必須になるケースも多いです。そのため、自宅から歩いて行ける距離にスーパーや病院があると、70歳・80歳になった時も安心して暮らすことができるでしょう。 まとめ 本記事では定年後に家を買うメリットやデメリット、活用できる住宅ローンについて紹介しました。定年後に家を買う際は、住み替えのタイミングや今後起きうるリスクについても考慮しましょう。住宅ローンや移住の注意点も理解して、暮らせる住まい探してください。
老後の生活に向けて、住まいを見直すことは大切です。子供たちが独立し、広すぎる家が負担に感じることもあるでしょう。あるいは、もっと便利な場所や自然豊かな環境での生活を夢見ているかもしれません。この記事では、老後の住み替えのメリットや注意点、そして具体的なステップについて詳しくご紹介します。新しい住まいで、より充実したセカンドライフを始めましょう。 住み替えのメリット・デメリット ここでは住み替えのメリットとデメリットについて紹介します。 賃貸に住み替えた時のメリット・デメリット 賃貸に住み替える時のメリットは以下のとおりです。 修繕や管理の手間を心配せずに済む ライフスタイルの変化に応じて柔軟に住まいを変えられる 賃貸に住み替えた時のデメリットは以下のとおりです。 契約更新や退去手続きが大変 自由なリフォームや改築ができない 契約解除のリスクがある 特に注意しておきたいデメリットは「高齢者は賃貸物件を借りにくい」という点です。 賃貸は住む場所を自由に選べるというメリットがありますが、高齢になるほど新たな賃貸契約は結びにくくなります。70代を超えると息子・娘の名義で契約が必要になるなど、自身の子供に負担をかけてしまう場合があります。また、子供がいない独り身の場合はそもそも、新しい賃貸契約をするのが難しい恐れもあります。 詳しくは「老後に賃貸物件は借りにくい?その理由や対策を紹介」をご覧ください。 持ち家に住み替えた時のメリット・デメリット 持ち家に住み替えるメリットは以下のとおりです。 資産として所有することができる 注文住宅の場合、自分好みにカスタマイズできる自由度がある 持ち家に住み替えるデメリットは以下のとおりです。 初期費用が高くなる 住宅ローンの返済が負担になる 税金や維持費が負担になる 簡単に住み替えができなくなる 持ち家は資産として所有することができ最終的には売却できるというメリットある一方で、上記のような維持費もかかるというデメリットも考慮することが大切です。住み替えを検討する際には、経済的な負担や長期的な視点でのリスクを冷静に見つめることが必要です。 それ以上に大切なのは、自分や家族がどのような暮らしを望んでいるかをじっくり考えることです。新しい家での生活が、心地よく安心できるものであることが人生を豊かにする鍵ともいえるので、住み替えは時間をかけて検討し、必要に応じて専門家に相談するなど、自身にとって最適な選択ができるようにしましょう。 マンションに住み替えた時のメリット・デメリット マンションに住み替える場合のメリットは以下のとおりです。 交通の便が比較的良い場所にある セキュリティが充実している メリットとしては管理が比較的容易であることや、セキュリティがしっかりしている点が挙げられます。 一方でマンションに住み替える場合のデメリットは以下のとおりです。 毎月管理費や修繕積立金を支払う必要がある 管理組合の理事が回ってくることがある 特にマンションに住み替える際には、マンション価格に注意しましょう。不動産経済研究所の「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2024年8月」によると首都圏の新築マンションの平均価格は9,532万円と一億円に近い金額になっています。 確かに、購入価格が高ければ売却時の金額も高くなる傾向にありますが、収入が1000万円に満たない方はそもそも1億円を住宅ローンで借りることは非常に難しいです。そのため、都心で新築マンションを購入するには、収入合算やペアローンなど利用をする必要があります。 マンションに住み替える際の注意点 マンションの住み替えの注意点は以下のとおりです。 資金計画をしっかり立てる 住環境の変化について考える 管理費や修繕積立金を確認する マンションの資産価値を確認する 売却と購入のタイミングを見極める 契約条件や管理規約をしっかり確認する 近隣住民やコミュニティの雰囲気を知る 住み替えには、購入費用に加えて売却時の費用、引越し費用、場合によっては住宅ローンの完済費用などがかかります。新たな住宅ローンを組む場合、その返済計画も含めて、無理のない資金計画を立てましょう。 また、都心の場合マンション価格が高いため、資金繰りに時間がかかる場合があります。そのため、マンションの購入だけではなく、住宅ローンの申請もサポートしてくれる不動産会社などを選ぶことが重要です。ポイントをしっかりと押さえて、計画的に住み替えを進めることで、後悔のない新しい暮らしを実現させましょう。 戸建てに住み替えた時のメリット・デメリット 戸建ての住み替えのメリットは、以下のとおりです。 マンションよりも広い家を安価に手に入れられる 自由にリフォームや庭の手入れができる 戸建てに住み替えするデメリットは、以下のとおりです。 セキュリティ面の不安がある 外壁や庭の維持管理の手間と費用がかかる マンションよりも売却時に売却値段が低くなる 戸建ては建売住宅の場合、マンションより安価で家を購入できることが多いです。「マンション・一戸建て住宅データ白書 2023」によると、新築に限るとマンションと一戸建てで約3,000万の価格差があります。また、専有面積も戸建ての方が広いため、安くて広い家に住みたい場合は、戸建て物件の購入を検討してみましょう。 【首都圏のマンション価格】 種別 平均価格 平均専有面積 新築マンション 8,094万円 62.64 m2 中古マンション 4,270万円 59.85 m2 【首都圏の一戸建て価格】 種別 平均価格 平均建物面積 新築一戸建て 4,769万円 98.4 m2 中古一戸建て 4,016万円 99.9 m2 参照元:株式会社東京カンテイ「マンション・一戸建て住宅データ白書 2023」 新居探しでは、物件の見学やローンの申し込み、契約書の確認が必要です。引っ越しやリフォーム、家具の購入などにかかる費用の見積もりをしましょう。 シニア世代が住み替えを成功させるコツ シニア世代が住み替えを成功させるコツは以下のとおりです。 家族とよく話し合う 現状の家の売却をスムーズに進める 新居の選択肢を広げる 資金計画をしっかり立てる 1.家族とよく話し合う シニア世代の住み替えは、家族全員にとって大きな決断です。住み替えを成功させるためには、家族との十分な話し合いをしましょう。 新しい生活環境や家計への影響について、全員が納得できる形で意見を共有し、理解を深めましょう。家族の意見を尊重することは、将来的なトラブルを避けるためにも大切です。 まずは、家族とのコミュニケーションを重視し、全員が納得できる形で住み替えを進めましょう。 2.現状の家の売却をスムーズに進める シニア世代が住み替えを成功させるためには、現在の住居をスムーズに売却する必要があります。売却する際は、信頼できる不動産会社を選びましょう。 不動産会社の選び方については「不動産買取のメリット・デメリットとは?不動産業者の選び方も解説」も参考にしてください。 不動産会社の選定時には、実績や口コミを参考にし、ニーズに合ったサービスを提供しているかをチェックしてみてください。 3.新居の選択肢を広げる 新居探しでは、未来の健康状態も考えた上で、物件を選んだほうが後悔がないでしょう。希望条件をすべて満たす物件を見つけるのは難しいため、優先順位を明確にし、妥協できる点も考えておくと探しやすいです。 物件選びの際には、周辺環境や生活の利便性も大切です。公共交通機関へのアクセスや医療施設、買い物のしやすさなど、日常生活を快適に過ごせる環境かどうかを確認しましょう。また、将来的な家族構成の変化やライフスタイルの変化も考慮に入れておきましょう。例えば、70代を迎えると少しの段差で躓くようになったり、階段の上り下りが難しくなったりします。 4.資金計画をしっかり立てる 住み替えには、多くの費用がかかるため、事前に資金計画を立てることが大切です。住み替えには以下のような費用が発生します。 内容 費用名 自宅売却にかかる費用 不動産会社への売却仲介手数料や抵当権抹消費用 新居の購入にかかる費用 新居所得にかかる税金や各種仲介手数料など 登記費用 登録免許税及び司法書士報酬 これらの費用は引越し時期や新築マンションを購入するか、戸建てを購入するかによっても大きく異なります。そのため、事前に住み替えのプロに相談をして、資金計画や住み替えの進め方を相談しておくとよいでしょう。 まとめ 本記事では老後の住み替えについて解説しました。老後の住み替えを成功させるためには、計画的な準備と慎重な選択が必要です。この記事の内容や上記動画などを参考にして、住み替えのメリットとデメリットを理解しましょう。適切なタイミングで住み替えの決断をすれば、新しく充実した生活を送ることができるでしょう。
老後のリフォームを考える方は多いですが、リフォームの計画が不十分だったり、業者選びに失敗したりすることで、期待していた結果が得られないことがあります。 本記事では、老後のリフォームにおける失敗例や、その原因と対策について詳しく解説します。リフォームを成功させるために注意すべき点や、具体的なアドバイスも紹介するので、これからリフォームを検討している方はぜひ参考にしてみてください。 老後のリフォーム失敗例 リフォームの失敗の主な原因は、業者選びや業者との打ち合わせが不足していることです。 ▼リフォームの主な失敗例 業者選びを間違えてしまった 業者との打ち合わせが不足していた バリアフリーや階段の手すりなど老後のことを考えて行えばよかった また、近年ではバリアフリーや階段の手すりなど老後を考えてリフォームをしておけばよかったなどの声も上がっています。高齢になるとちょっとした段差に躓くことや階段の上り下りが難しくなります。リフォームを依頼するには現状の不満点だけではなく、将来どのような生活スタイルになるのかイメージすることが大切です。 リフォームで失敗しないための対策 老後のリフォームで失敗しないためには、事前の計画が大切です。金銭面や時間面など、リフォームの際に気を付けるべき点を解説します。 計画の立て方 老後のリフォームで失敗しないためには、早めに計画を立てましょう。定年退職してからではなく、50代のうちに計画を立て始めるのがおすすめです。子どもが手を離れて経済的に余裕があったり、まだ会社に在籍しているうちに計画を進めることで、ローンが組みやすくなる可能性があります。 また、実際にリフォームを依頼するまでに十分な時間があるため、業者選びや内装にこだわることができます。 信頼できる業者の選び方 リフォーム業者の種類は、主に以下になります。 リフォーム専門会社 ハウスメーカー 工務店 ハウスメーカーは、住宅を一から設計・施工するため、大規模工事を得意としています。大掛かりなリフォームを依頼したい場合には、ハウスメーカーに相談するのがおすすめです。 リフォーム専門会社は、名前の通りリフォームを専門としているので、ノウハウや技術力の高さが特徴的です。しかし、会社によっては依頼したい内容と得意分野が異なる場合があるので、リフォームの内容と会社の得意分野が合っているかを事前に確認してから頼むと良いでしょう。工務店の魅力の一つは地域密着型であることです。リフォームに関する技術力はもちろん、円滑なコミュニケーションや細かな要望への対応も期待できます。 上記を踏まえたうえで、株式会社ローカルワークスの調査(※)によると業者の選び方のポイントとして以下が挙げられます。 多くの相見積もりを取る 要件定義を事前にきちんと行う 丁寧なコミュニケーションをしてくれる アフターフォローをしっかり行ってくれる 老後のリフォームの失敗例として多いのが、丁寧な施工がされずに不備があったというものです。実績のある工務店やハウスメーカー・リフォーム専門会社でも、いつも丁寧な仕事をしているかはわからないので、ホームページやインターネット上に悪い口コミがないか探してみるとよいでしょう。 また、業者のなかには「見積りが雑だった」、「支払いを異常に急かされた」などといった施工以外の部分でも不満があったという声もあるので、相談する際には実際に対面で打ち合わせして担当の人柄を確かめることをおすすめします。 ※出典)株式会社ローカルワークス|全国のリフォーム経験者1,000人に聞いた「リフォーム業者選び」に関する調査 予算管理の方法 老後のリフォームの失敗には、金銭面的なものもあります。退職金をすべてリフォーム費用に充ててしまい、その後の生活が苦しくなってしまったという人も少なくありません。リフォームを計画する際には、リフォーム後の生活費や、その後の修理費用も考えたうえで、予算を設定しましょう。突発的な出費があっても対応できるよう、リフォームの計画段階から細かい項目の予算も管理しておくことが大切です。 複数の業者から見積もりを取る リフォーム時に金銭面で失敗しないためには、複数の業者から見積りを取ることも大切です。1社だけでは相場が分からず、損してしまう場合があるほか、安いからと安易に決めてしまうと、出来上がりに満足できないこともあります。 相場を知ることで値段の交渉もしやすくなるので、まずはいくつかの業者に見積りを出してもらい、最終的にどこの業者に依頼するのかを決めると良いでしょう。 リフォームは将来の生活イメージを考えて行おう SBIシニアの住まいとお金が行った「住まいのアンケート」(※)によると、リフォームを依頼する際に老後の生活を考慮した人は47%、考慮していない人は53%でした。約半数以上の人がリフォームを依頼する際に老後の生活をイメージしていないことがわかります。しかし、年齢を重ねると、段差や手すりのない階段は、生活をするうえで不便になってくるでしょう。 また、将来、介護を受けることがある可能性を考慮すると、トイレや浴槽も通常よりも広めに作っておいた方が良いでしょう。 ※出典)老後のためのリフォーム考えていますか?ちょっとした段差も致命的【住まいとお金の失敗談】 子供の実家帰りも考慮しておく 子供が将来、実家に戻ってくる可能性がある方は、2世帯住宅へのリフォームも考えましょう。2世帯住宅には完全分離型や部分共有型など様々な種類があります。部分共有型であれば、例えば、キッチンやお風呂を共有設備することでリフォームの費用を抑えることができます。 また、2世帯住宅にすれば「体調が悪い時に世話をしてもらえる」「いざという時に身内がいる安心感を得られる」などのメリットもあります。今は予定がなくても、一度将来のことについて家族で話しあっておくと良いでしょう。 まとめ 老後のリフォームを失敗しないためには、早めの計画が重要です。定年退職した後は、収入が減ったり、健康リスクも高まることを考えて、余裕を持った資金計画をする必要があります。時間をかけて、老後の生活を充実させるためのリフォームをしましょう。
この動画はこのようなお悩みをお持ちの方におすすめです ・60歳以上で住宅ローンの借り入れを検討している方 ・リ・バース60、親子リレーローンの違いを知りたい方 60歳以上でも住宅ローンを借りることはできる? 60歳以上の方で、住宅ローンを借り入れすることを検討している方は多いのではないでしょうか。近年、60歳以上の方向けの住宅ローンの選択肢が増えています。代表的なものとしては、毎月の支払いが利息のみになるリバースモーゲージ型住宅ローン「リ・バース60」や、自身の子どもと一緒に借入をする「フラット35(親子リレーローン)」があります。一般的な住宅ローンに比べて、商品性が複雑なため、内容が分からない方も多いのではないでしょうか。今回は、リ・バース60と親子リレーローンの仕組み、それぞれの違い、どんな人におすすめかを解説します。 リ・バース60とは リ・バース60とは、満60歳以上の方を対象とした、リバースモーゲージ型住宅ローンです。毎月の支払いは利息のみで、元金は債務者が亡くなった時に一括返済する仕組みです。一括返済する元金は、相続人が「担保不動産を売却して返済する」か「現金で返済する」かを選択できます。借入の際には、原則として法定相続人の同意が必要になります。毎月の支払いが利息のみのため、一般的な住宅ローンに比べると、毎月の支払額を抑えることができるのが特徴です。 親子リレーローンとは 親子リレーローンとは、主に親子で一つの住宅ローンを契約し、親子2代にわたって返済する住宅ローンです。契約時に定めた期間を親が返済し、その期間終了後に子に返済をバトンタッチする仕組みです。親が高齢でも、子を返済の後継者にすることで返済期間を長く設定できるのが特徴です。 どちらが自分に合っている? この動画では、どちらが自分に合っているかを詳しく解説しています。ぜひご覧ください。 SBIシニアの住まいとお金に相談 SBIシニアの住まいとお金では、住宅ローンのお悩みを経験豊富な住宅ローンのプロに直接相談できます。相談料等は全て無料です。セミナーや相談事例に関する質問や相談も受け付けています。ぜひお気軽にご相談ください。 60歳からの住宅ローン相談はこちら
リースバックで損したくない方必見!リースバックの適正価格の計算方法とは? リースバック会社の見積もりは会社により様々な金額が提示されます。売買金額が高い会社や、賃料が安い会社など。複数社に見積もりを依頼するとどの会社とリースバック取引をするべきかどうか悩む方も多いのではないでしょうか。 本セミナーでは、リースバック利用後の最終的な手元に残る金額で比較する方法でと、何年住めるかという二つの指標で計算を行い、リースバック会社を選ぶ方法をお伝えします。また、リースバック契約前の最後のチェックポイントについて解説します。
リースバックの利用を検討している方必見!リースバックの見積もりを徹底解説 リースバックの利用を具体的に検討している方は、リースバック運営会社に仮査定(見積もり)の依頼をするのではないでしょうか。リースバックの見積もりでは、もちろん、売買金額や賃料は重要ですが、これら以外にも注意して確認すべきポイントがあります。今回のセミナーでは、リースバックの見積もりの注意点を徹底解説します。
専門家が解説する「リースバック」今さら聞けないリースバックを専門家が分かりやすく解説します。 リースバックとは、自宅を売却することで、まとまった資金を手に入れることができるサービスです。リースバックを利用すれば、売却後も同じ家にそのまま住み続けることができます。しかし、リースバックにはデメリットもあるので、特徴を理解したうえで利用することが大切です。今回は、リースバックの仕組みやメリット・デメリット、活用事例を紹介します。